ママのスキルアップをたった1ヶ月で叶えてしまう!? Fammママ専用スクールはここがすごい! 株式会社Timers COO スクール事業責任者 栗城良規さん

2019年にスタートしたFammのママ専用のスクール。なんと1ヶ月でwebデザインを学ぶことが可能、ライブ配信の授業の時間はベビーシッターが来てくださるといった、非常に魅力的なスクールです。
このようなママにとって非常に魅力的なスクールができたのはなぜでしょう?
株式会社TimersのCOOでFammを運営し、スクール事業責任者である栗城良規さんにママ向けスクールを作った背景を伺いました。

ママ向けスクールを立ち上げた経緯について


ママ向けスクールを立ち上げた経緯を教えてください。

私が今のTimersに入る前、求人メディアを運営する株式会社リブセンスにいた時に、おおよそ100人くらい所属する営業やカスタマーサービスのチームを管理していたことが背景にあります。
というのも、その部署には主にアルバイトを中心としたママさん達が100人中70人くらいいらっしゃったんです。
仕事をしていく中で、そのママさん達に助けられた部分が非常に多かったんですね。みなさん時間としては6〜7時間くらいの稼働でしたので、時間の制約もありました。その短い時間の中で、早く正確に仕事をされている方が多かったんです。
ママさん達の働きを日々見るなかで、1日8時間勤務している人より生産性が高いのでは、と感じました。
同時に、子育てをしながら働くポテンシャルの高さや責任感の強さ、次の仕事をできるようにアウトプットを高める…といった様子に感心、そして感謝していました。
そのような背景がある中、100万人以上登録している「Famm」というアプリを運営していく上で、さらなるアプリ体験の向上のために、ユーザーであるママさんの実際の声を伺いました。アプリの使い勝手等を聞くユーザーインタビューでしたが…アプリに関係することだけでなく、普段の生活での悩みなど聞いていくと、ほとんどの方が
「今後のキャリアに悩みがある。」
話されていました。育休中の過ごし方に不安を抱いている方もいましたね。
だからこそ、実際出会ったママさん達の生産性の高さや仕事の正確さ、責任感の強さは感じていたので、このようなママさんたちの「自分が望むような働き方ができない」というのは社会的な問題でもあると思いました。
特にコロナ以前、各企業からは「人が足りない」という声があがり、有効求人倍率も高かった。
働きたいと悩むママさんたちが多数いるにもかかわらず、企業は人が足りないという。これは大きな社会問題ですよね。だからこそ、社会でしっかり働ける仕組みを作れるならば活躍の場を提供できますし、企業の人材不足も解決する。この課題をクリアすることは社会的に意義のあることだと感じました。これがママ向けのスクール発足の原点ですね。
その中で、乳幼児を抱えるママ達がしっかり学べる場を提供するにはどうしたら良いのか、実際にそういう場所があるのかを調べました。
世の中にはスクール自体はたくさん存在していますが、土日開催であったり、期間が半年であったり、高額であったり…。ママさん達の状況を配慮したスクールはありませんでした。こういう状況だとキャリアアップを望むのが難しいな、と思いました。だから、
ママさん達に特化したスクールを作ればニーズもあるし、社会的にも意義深いことでもある、と感じたことがスクール発足のきっかけですね。
ママさん達のポテンシャルの高さに着目していたけれど当事者達は自分のキャリアに関して悩み、働けない状況であった。それを解決することでママ達からは喜ばれるし、人材不足を補えるという社会にとっても意義深いことでもある…というのがきっかけです。

Fammママ専用のスクールについて


育休中のママ達に注目された理由を教えてください。

育休を取得中の方達がスキルアップする場所もないというのは社会問題だと思いますし、同時に機会損失でもあると感じました。
 
個人でスキルの差(もしくは未経験であるということも)があると思います。そういう背景がある中で、わずか1ヶ月でスキルを取得できるのはどうしてでしょうか?

まずは、個人でゴールの設定が違うと思います。世間では、転職を視野に入れたり、フリーランスとして自分の稼ぎで生きていくことを設定したりするスクールさんが多いのではないでしょうか。しかし、弊社でママさん達からお話を伺った時は在宅で5〜10万円くらいの収入を得られたら、子どもとの時間も大切にすることができるので十分に満足だという意見が多かったんですよ。
そういうゴール設定の方を対象にした場合だと、フルで6ヶ月のプログラムの中から必要な物だけを抽出し、実務に繋がるものだけに特化する、ということが一つありました。
とはいえ、甘い世界ではありません。3、4ヶ月かかる勉強を1ヶ月で終わらせるというのはご本人に真剣に取り組んでもらう必要がありますよね。なので、この1ヶ月だけは1日数時間きっちり時間を作ってもらって頑張っていただく、という意識をしっかりもっていただくことをお願いしています。
そして、少人数制にすることで、未経験でもしっかりサポートできるようにしました。授業の場では直接オンラインで講師に質問ができますし、授業外でもオンラインのグループで講師に質問ができる、返信もその日中に必ずいただける、という仕組みを作り、安心して学習ができる仕組みを作りました。
 

➖スクール受講中はベビーシッターが来てくださるとのこと。ベビーシッター付きというのはどうして叶うのでしょうか?

一つは、ベビーシッターの会社と提携していることで、ほぼ全国でベビーシッターの手配が可能であるということ。
もう一つは、自社でベビーシッターを抱えている、ということになりますね。
我々が提供できない地域の場合、ご自身でベビーシッターを手配し費用を負担していただいた後は、こちらに請求していただくことが可能です。

 
ベビーシッターの利用は、スクール受講生様はほとんどされるのでしょうか?

されていますね。利用しない一部の方からは、お子さんの年齢が高い、もしくは旦那さんが子どもの面倒を見てくれる、という理由を伺いました。

 
➖受講生さんは必ずしもベビーシッターさんを利用できる地域に住んでいないのでは?

そこは我々も課題だと感じている部分ですね。それでも知人の紹介などで、シッターさんを自宅に呼ぶということがわかってきたので、その費用を負担することで解決してきました。

 
withコロナ時代となり、スクールの受講率はさらに増えましたか?

我々のスクールはコロナ以前は対面でおこなっていました。昨年6月から完全にオンラインスクールに切り替わりました。そこから首都圏だけではなく、北海道や九州などの遠方からも申し込みが入るようになりましたね。
あとは、飲食や旅行業界といった、今回かなりの打撃を受けた業界の方達の申し込みが多くなったように思います。「手に職を」という意識を持たれたのではないでしょうか会社を離れることになったとき、きちんとスキルを取得したいと思われる方が多かったのかもしれません。
その2つの観点から講座への申し込みが増えましたね。
 

スクールを卒業された方のお仕事の受注率はどれくらいでしょうか?

当初、我々はスキルを得て、そこから仕事にしていく卒業生が多いと考えていました。しかし、蓋を開けてみると、半分強くらいが復職に向けたスキルアップとして学びに来ている方が多かったです。復帰後、スクールで学んだ知識を活かし、さらに活躍したいという想いを抱いている方が大半でしたね。
翌月から稼ぎたい、在宅ワークをしたいという方を母数としたお話をしますね。私たちは、卒業後に自社の仕事を5件保障しているんです。その5件の仕事をやり切った方は、その後も仕事の受注が継続しているように感じます。その中でも、仕事はゆっくり少しずつやりたい、という人もいます。明確な目的があって、弊社からの案件をこなせば、おのずと仕事の受注率はあがってくるように思いますね。
弊社が紹介した5件をきちんとやり遂げられたら、弊社からの案件だけでなく他社さんからも声がかかるようになります。そして、その後のキャリアにしっかりつながり、デザイナーとしての可能性も広がると思います。
既存スクールの課題点だと思いますが、勉強ができるようになった、HPを作れるようになった、という所で終わってしまうことが多いのです。やはり、ただ学んだだけの方に発注するというのは、こちらとしても怖いですしね。仕事ぶりが評価され実績がある方でないと難しいです。最初の1、2件の仕事をもらうまでが実は結構ハードルが高いです。

 
仕事を5件保障するというシステムはFammさん独自でしょうか?

そうですね。我々が調べる限りでは、Fammだけだと思います。
他社さんでは案件を紹介します、斡旋します、というのがあります。いわゆる転職案件ですね。斡旋というのは、受かるかどうかはわかりません。スクールに通われている方としては、卒業後には仕事がもらえると考えている方も多いのではないでしょうか。そこが落とし穴だと思います。
転職保障や案件保障、というのもありますが、労働環境が非常に劣悪ということもあるようです。プログラミングのスクールに多いようですが、そういうスクールで行われている転職の保障がされている企業は、労働環境が悪いがために、常に人手不足。だからその会社に入社できるという仕組みなんですよね。
もちろんすべてのスクールがそうではなく、すばらしいスクールは多いのですが、一部にこうした問題があることは非常に残念に思っています。

 
スクール卒業生さん達は卒業後も質問できる場がありますか?

スクールの受講期間は、講師への質問が毎日可能です。卒業後、週に1、2回は先生に質問ができるという、質問会もオンラインで用意していますあとは、卒業生のFacebookのグループがあるので、質問に答えることができる卒業生が回答してくれます。
「企業から仕事をいただいたものの、進行がよくわからない」
「仕事が上手くできるか不安だ」
卒業生からはそういう声も届きます。その部分に対してもライフライン的に用意していますね。
 

栗城さんがFammママ専用スクールを通じて実現したいことは何でしょうか?

現在人生は100年時代、リカレント教育と言われている中で「学びたい」「でも理想としては子どもと一緒にいたい」ママさんによって、色々な想いがあると思うんですよね。ママさん達が学びたいと思う気持ちに寄り添い、理想な働き方やライフデザインを描ける場をつくっていきたいと思っています。
最近は卒業生にFammの案件以外の紹介をしています。企業から弊社で仕事を受けて、それを卒業生に斡旋するという仕組みも立ち上げている真っ最中です。学んだものをそのまま仕事にできるという、Fammの仕事以外もできるようにということを広げている最中です。
ママとしての人生を生きる中で、キャリアや仕事の悩み、そういったものをFammママ専用スクールに来たら解決できる…という風にしていきたいですね。

はたママ読者へのメッセージ


最後に、はたママ読者へのメッセージをお願いいたします。

不安に思う気持ち、それはとてもよくわかります!一方で、2,000人以上の卒業生を見てきた中で思ったことですが、自信を持って欲しいですし、持って大丈夫だとずっと思っています。
何で、こんなにできる方がこんなに自信がないというのは、背景に社会の影響もあると思います。
自信を持ってください!
ママさん達の責任感の強さや生産性の高さは、企業側がまだまだ理解していないのでは、と思います。
自信を持って新しいキャリアやスキルを向上されていってください!不安はあると思いますが、一歩踏み出してほしいです。それによって、人生や生活が劇的に変わって、充実した人生を歩み始めているママさん達が多くいらっしゃいます。
不安だからこそ、思い切って一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

株式会社Timers様の取り組み
・妊活補助をはじめとした様々な福利厚生を導入

従業員の多様な幸せの形を受け入れるため、様々な福利厚生を導入されているそうです。なかでも、「妊活」に向き合う従業員を最大限サポートするために、不妊治療の補助制度や妊活休暇、卵子・精子凍結の利用補助といった福利厚生を設置。
「夫婦で妊活をする」という意識を高めるべく、2020年9月から専用キットとアプリを使い精子の状態を測定することができるサービス「Seem」(株式会社リクルートライフスタイルが運営)も使用できるようになったそうです。                 
                          

・男性の育児参加を当たり前にできるよう育休取得を義務化      
        

2021年1月から男性社員の7日間以上の育休取得を義務化し、1ヶ月以上の取得を推奨し始めました。また育休を取得する全従業員の収入が取得前と比べて減らないように補助制度も改定しました。国や様々な企業が、男性の育休取得推進に向けて新たな環境作りに力を入れ、法整備も進んでいますが、収入面やキャリアへの影響・不安を無くすことで取得率を向上していく動きがさらに加速するといいですね。

 

▼主婦・ママ向け Fammママ専用WEBデザインスクール
https://famm.us/ja/school
▼株式会社Timers
https://timers-inc.com/

                                                  
 

編集後記

インタビューの最中に、「ママさんたちの責任感の強さや生産性の高さに助けられてきた」という言葉が何度も栗城さんの口から出てきたのが非常に印象的でした。ママになると、社会との接点が失われがちですし、自分の存在が社会に必要とされているのか、本当に価値のある人間なのか不安に思うこともしばしば。
だからこそ、Fammママ専用スクールは働くスキルだけでなく、ママ達の自己肯定感も高めていったのだろうと予測できます。
きっとこれからも、最初は現状に不安を持つママ達が、こちらのスクールを卒業する頃には自信を取り戻し、力強く歩んでいくのだろうなと思いました。

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