入社3カ月で産休もOK!? 株式会社マカルーデジタルの多様な働き方

コンテンツ管理システム「Concrete CMS」を使ったWebシステムや Webサイトの開発を行う「株式会社マカルーデジタル」。同社では、それぞれの事情に合わせて多様な働き方ができる体制を整えています。今回は北海道でフルリモート勤務をしているママと、東京で出社とリモートのハイブリッドで勤務しているママの座談会です。育児と仕事の両立や、現在のワークスタイルのメリットと課題などについて語ってくださいました。

久保田麻美さん プロフィール

職業:株式会社マカルーデジタル ディレクター
お子さんの年齢:6歳
居住地:北海道
入社年:2015年

盛合優美さん プロフィール

職業:株式会社マカルーデジタル ヘルプデスク
お子さんの年齢:8歳、4歳
居住地:東京都
入社年:2019年

入社後すぐに転勤でフルリモートに。多様な働き方が認められる会社

―業務内容と現在の働き方について教えて下さい。
 
盛合さん お客さまからのお問い合わせに対応する、ヘルプデスクを担当しています。コロナ禍により基本的には在宅勤務ですが、出社日にはできれば会社に行くということになっています
 
―できれば?
 
盛合さん どちらでもいいみたい(笑)。基本的には出てほしいけれど、状況によってはリモートでもいいという感じです。緊急事態宣言中はフルリモートでしたが、明けてからはまた出社日が設定されるようになりました。
 
久保田さん 私はディレクターをしています。サイトの制作進行や、お客さまと社内のエンジニアとの間に立ってやり取りをする仕事です。私は北海道在住なので常に在宅勤務です。お客さまは東京が多いので、コロナの前は時々東京に出張していました。

久保田さんのリモートワーク風景


 
―マカルーデジタルに入社されたきっかけを教えてください。
 
盛合さん 前職はシステムエンジニアをしていました。第二子が生まれて産休を取っている間に、当時勤務していた会社が移転して、遠くなってしまったんです。移転後のオフィスでは時短でも勤務が難しく、転職を考えるようになりました。
マカルーデジタルは、募集の段階で「時短でもOK」と書いてあったので興味を持ちました。実際に話してみると、勤務時間も融通が利きそうでしたので入社したいなと。基本的には出社してのお仕事でしたが、もし子どもの体調不良などが事情があればリモートでも可というのも魅力でした。
 
久保田さん 前職は、フリーランスでWEB デザイナーをしていました。フリーランス時代にConcrete CMSを知り、大好きになったんです。Concrete CMSのユーザーコミュニティーに参加し、マカルーデジタルとお仕事をすることもありました。そんなつながりから声をかけて頂き、1人目の社員として入社することになりました。
経営陣は東京、京都、名古屋とバラバラに住んでいて、すでにリモートワークをしている状態でした。私も、夫が香川県に転勤になってしまったんです。ですから、リモートワークができるという点が、入社の一番のポイントになりました。
 
―入社する時点で香川にいらっしゃったんですか?
久保田さん そうです。もともとは東京にいたのですが、入社のお話をいただいた後に転勤が決まりました。
 
―転勤のことを会社に伝えた時は、どんな反応だったんですか?
 
久保田さん 「どこで仕事しても構わないよ」ということでした。フリーランスとして仕事していた人たちが設立した会社で、当時は事務所らしい事務所もなく、そもそも出社する場所がなかったんです。実はその後妊娠もわかりまして……。入社してもすぐに産休に入らないといけないので、さすがに入社も取りやめかなと思ったんですよね。ですが、会社からは「全然いいですよ、ウェルカムです」と言われました。つわりも結構あったので、結局入社して3カ月くらいで産休育休を取得することになりましたが、皆さん温かく接してくださいました。会社からは、「いずれ妊娠・出産を迎えるのは想定内だから」とのことでした。そして、里帰り出産で地元の北海道に戻っている間に、今度は香川から北海道に転勤になったので、香川には戻らずそのまま北海道に住むことになりました。
 
―仕事のブランクはどれくらいありましたか?
久保田さん 2年近くですね。
 
―3カ月勤務して2年近く休んでいたとなると、会社としては「せっかく入ってもらったのに困る」ということにはならなかったんでしょうか?
 
久保田さん 最初から、いるのかいないのかわからないという感じだったのかもしれない(笑)。
 
―代替のスタッフを入れたということもなかったのでしょうか?
 
久保田さん 代わりというわけではないのですが、業務拡大をしていく中でエンジニアは増えましたね。
 

どうしてる?仕事と育児の両立

―ブランクの間はどんな気持ちで過ごされていましたか?
久保田さん 育休中は子育てで精いっぱいでした。ただ、時々会社のチャットをのぞいて、どんなことをやっているのかは見ていました。働くことから遠ざかっていたので、復帰できるのかなという不安はありましたね。
 
―どんどんアップデートされていく業界というイメージがありますが……。
 
久保田さん はい。やり方や流行の移り変わりが早いので、ついていくのが大変だなと思っていました。
 
―仕事と育児の両立で、どんなことが大変ですか?
 
久保田さん 全部が大変。やっぱり時間がないですよね。仕事と母業に戻る時間の切り替えがうまくできなくて今も苦労しています。家にいると家事はすぐできるんですが、そのせいで逆に切り替えがしにくいですね。
 
盛合さん そうですよね。私も家で仕事をしていると、切り替えが難しいなと感じることはあります。逆にメリットとしては、上の子は今学童に通っていて、基本的に5時までなんですよね。会社に行くと5時までに帰ってくることができないので、家にいて迎えられるのは在宅ならではで、とても助かっています
 
―切り替えが難しいということに対して、何か工夫していることはありますか?
 
盛合さん 子どもが寝た後に、気分転換に好きなことをやることでしょうか。子どもが戻ってくる夕方から夜にかけては、どうやってもバタバタすると割り切っています。

盛合さんの癒しアイテム


久保田さん 私は時々コワーキングスペースを使っています。今の働き方は、どこでも仕事ができるのが一番いいところですね。
一方で課題もあり、やっぱり社員とのコミュニケーションは取りづらいです。離れていると、基本的に仕事の話しかできません。個々のキャラクターを把握するとか、冗談を言うといったことがしにくいので、その面がもっとうまくできたらいいなと思います。
 さらに、コロナになってからは、東京出張もこれまでのようにはできなくなりました。新しいメンバーも増えていますが、まだ会えていない人もいます。

リモートワークでのコミュニケーション不足を補う方法

久保田さんの癒しクアイテム



―コミュニケーション不足を改善するために何か取り組んでいることはありますか?

久保田さん 業務中にできるだけメンバーと話をするように気をつけています。あと、時々女子社員で夜にオンライン飲み会をすることもあります。
 
盛合さん こないだは盛り上がって、深夜2時までやっていました(笑)
 
―今後の目標について教えてください。
 
久保田さん このまま働きやすい環境であればいいなと思います。経営陣にも乳幼児を育てているパパがいるので、こちらの気持ちをわかってくれるんですよね。それが助かっています。来年から子どもが小学生になるのですが、うちは学童に入れる予定はありません。学童に預けずに働けるのもリモートワークの利点だと思います。引き続き、在宅で仕事ができればいいですね。
 
―北海道から東京まで出張で来るのは、コストもかかるのではと思いますが、会社のほうはそれでもいいというスタンスなんですね。
 
久保田さん そうですね。忘年会で全社員が集まる時も、出張費を出して呼んでくれるんです。その理由も、「仕事は他の人でも行けるけど、忘年会にはあなたしか来られないんだから」という(笑)。すごい会社だなと思います。
 
盛合さん 全員が集まる機会がそこしかないんですよね。普段リモートで会えない人たちと顔を合わせて話ができる機会は、極力参加してほしいという考えのようです。ですから、その日は、子どものお迎えも全部夫にお任せします。ここ2年間はできなかったので、またできるようになるといいですね。
 
―盛合さんは今後の目標はいかがでしょうか?
 
盛合さん 私も現状維持かな(笑)。
 
―2人とも今の環境がすごくいいということなんですね。
 
盛合さん そうですね。でも、たまに出社はしたいなとは思います。リモートワークだと、家から出ないので、動かないんですよ。たまには、ぼーっと歩きながら出社したいなと思うことはあります。
 

はたママ読者へのメッセージ

―最後に、はたママProjectの読者へメッセージをお願いします。
 盛合さん 一人で抱え込むと鬱々としてきて仕事のパフォーマンスにも影響するので、育児も仕事もいろんな人に相談していくのが大事かなと思います。保育士さんも話を結構聞いてくださいますよ。
久保田さん 選択肢はいっぱいあるから、自分に合った働き方を探すために、とりあえず何か行動を起こしてみたらいいと思います。私はフリーランスから会社員という働き方に変えました。その選択をしてとてもよかったと感じています。フリーランス時代は一人で全部抱えて仕事していたので。今は、たとえば子どもが風邪を引いて休まなくてはいけない時も、誰かが助けてくれるのでありがたいですね。一人じゃないと思えます。
 

編集後記

「仕事は他の人でも行けるけど、忘年会にはあなたしか来られないんだから」という言葉に驚きました。離れて仕事をしていても大切な仲間。会社全体にそんな考えが浸透しているのでしょう。今の環境で仕事を続けたいというお2人の言葉から、マカルーデジタルは、本当に働きやすい会社なんだろうなと感じました。

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ABOUT US
ライター・Y田
フリーライター兼フォトグラファー。仕事と子育てを両立したいママをサポートするNPO法人との縁で、働き方をテーマとする記事を執筆するように。取材を通していろいろな人や企業に出会うことが楽しみ。プライベートでは、中学生の女子の母。