「とってよかった!」男性育休、『初めて』に夫婦で取り組んだ3ヶ月間

「早稲田アカデミー」などの大手クライアントを抱える独立系SIerの情報技術開発株式会社。同社は男性育休の取得を積極的に後押ししています。今回は、実際に3ヶ月の男性育休を取得した古池さんにお話を伺いました。育休を取得した理由や育休前に感じた不安、周囲の反応や育休取得のメリットについて語っていただきました。

プロフィール

名前:古池 聖也さん
職業:会社員(ITコンサル)
お子さんの年齢:0歳4か月
居住地:埼玉県
勤務形態:基本テレワーク

情報技術開発株式会社について

ー御社の事業内容を教えてください。

当社は、企業向けにコンサルティング・システム開発/保守・システム運用/管理などのサービスを提供している独立系システムインテグレーターです。

近年では当社の企業理念“情報技術で未来を創造”に則り、様々な業種業界の企業様のDX化推進の一助となるべく、マイグレーション・ローコード開発・AIを中心に活動しています。


ー働きやすい環境への取り組みについて教えてください。

当社では、育児休業の取得期間を法定以上の「3歳の誕生日の前日まで」としています。「子どもが小さいうちは積極的に自分で育児を行いたい」と思っている社員にとって、就業の継続が検討しやすくなっていると同時に、「保育園に落ちてしまって退職せざるを得ない」という問題にも対応できます。

育児休業から復職した後も、子どもが小学1年生の3月末までは「育児勤務」として時短勤務や時差勤務を選択することができ、多くの社員が自分のライフスタイルに合わせて仕事を行っています。

また、「こども休暇」についても、看護という理由に限定せず、発表会や運動会といったイベントや子どもに関するどのような理由でも取得することができるよう、柔軟に制度を活用できるようにしています。さらに、小学3年生までの子ども1人につき、年5日を有給で付与しています。

男性の育休取得を後押ししたい

ーライフスタイルに合わせた働き方を選択できる制度が整っていらっしゃるんですね。

はい。制度を活用している先輩社員も多いですし、上司への相談もしやすい環境だと思います。


ーでは、課題はありますか?

育児休業に対する理解度が所属部門ごとに若干差があるところです。

初めから「育児休業の取得は無理だろう」と検討すらしない男性社員がいなくなるように、まずは「育児休業を取得したらどうなるか」をご家族で話し合ってもらい、社員の意思で育児休業を取得できるように、会社としてももっと後押ししていきたいと考えています。

手厚い人材育成制度が魅力


ー入社したきっかけは?

学生時代、アルバイトをしている時に、システムやアプリなどの仕組みに興味を持ったことがきっかけです。
様々な業種や企業を見る中で、サービス内容や手厚い人材育成制度に惹かれて入社しました


ーなるほど。では、古池さんの業務内容を教えてください。

お客様の課題に対して、ITを用いた課題解決の提案から始まり、実際の導入や開発まで担当しています。
具体的には、アプリ開発、RPA開発、データマネジメントという仕事をしています。

メインはコンサルティングですが、お客様にご提案するためには技術面のキャッチアップが不可欠なので、外部講座の受講や社内の学習コンテンツを活用して勉強しています。


ー独自の学習コンテンツがあるんですね。先ほど「人材育成制度に惹かれて入社した」とおっしゃっていましたが、具体的な取り組みについて教えていただけますか?

学生時代は、プログラミング未経験であったため、特に2か月間の新入社員研修に魅力を感じました。また、入社2年目以降も手厚い階層別研修が用意されている点も魅力に感じました。

数年前からはTDL(TDI Learning place)という研修プログラムが始まり、e-TDLというオンライン研修などが導入されて在宅勤務でも利用しやすくなりました。現在は受講したい資格試験に向けて、F-TDLという自己啓発に利用する書籍やセミナーなどの費用の一部を会社が負担してくれる制度を積極的に活用しています。

育児・保育園の見学・市への申請・・・「初めて」に夫婦で取り組んだ育休期間

ー古池さんは、産後すぐにご夫婦そろって育児休暇を取得されました。入社の時点で、古池さんご自身が育休を取ることは想定していましたか?

いえ、全く考えていませんでした。
姉夫婦の旦那さんが、1年間育休を取得していたのをみて「自分も育休を取ったほうがいいな」と感じて育休取得の希望を出しました。


ー育休期間を3ヶ月間にした理由は?

「百日祝い(お食い初め)」を目安に、3ヶ月は取りたいなと思っていました。


ーなぜ育休を取りたいと思ったのでしょうか。

奥さんのサポートのためと、子どもとの時間をしっかり取りたいと思ったからです。奥さんの実家が福岡で、里帰りの予定もなくご両親のサポートを受けられないことがわかっていました。奥さんだけに育児の負担がかかると大変だと思って、育休を取ることに決めました。


ー育休中、大変だったことは?

初めての子育てはとにかくわからないことだらけでした。お風呂の入れ方や夜泣きの対処法など、姉や子どもがいる先輩に聞くなどしてなんとかやっていました。


ー長期間お仕事から離れるにあたり、不安な気持ちはありましたか?

「この仕事は自分以外のメンバーにはできないかも」「迷惑をかけてしまうのでは」という不安がありました。
でも、いざ育休が始まると、チームのメンバーがしっかりフォローしてくれてトラブルも全くなく、しっかりと休むことができました。

育休前の引き継ぎは大変でしたが、しっかり引き継ぎをして、かつ周囲の理解があれば、長期間お休みを取ることができるんだと思いました。


ー素敵なエピソードをありがとうございます。「育休を取ってよかった」と思うことはなんでしょうか?

出産直後の不安な時期に、夫婦で子育てに集中できたことです。
赤ちゃんのお世話を奥さんに任せっきりにせず、おむつ替えといった子育ての基本的なことを一緒に取り組むことで、奥さんが出かけていても自分1人で問題なく子どものケアができるようになりました。


ーママにとっては心強いパートナーですね。

他にも、市や行政の申請、保育園の見学なども育休中に夫婦二人揃ってできたのもよかったですね。ぜひ、男性も積極的に育児休暇を取得してほしいです。

復帰後、新プロジェクト配属でドタバタの日々

ーでは、復帰後に苦労したことを教えてください。

復帰したと同時に新しいプロジェクトが始まったため、復帰当初はドタバタしており大変でした。ただ、所属している部署の方々にいろいろとサポートいただき、比較的スムーズに復帰することができたと思います。

ー両立のために利用しているサービスなどはありますか?

買い物に行くのが面倒になったので(笑)、毎週日曜日にイオンのネットスーパーで1週間分のまとめ買いをしています。 夫婦の中で料理当番があるので、育休中に買った献立の本を活用しています。

リモートワークにより、仕事と育児に集中できる時間が増えた

リモートワークスペース

ー次は、現在の働き方についてお聞かせください。

基本的にはフルリモートで、週5日、9:00〜17:30の勤務です。月に3回ほど、お客様先や本社に出社して作業することもあります。


ー現在の働き方のメリットは?

通勤や客先に訪問する時間が減った分、作業に集中できる時間が増えました退社後は、子育てや家庭のことにすぐに切り替えられる点もメリットだと感じています。
18:30すぎには、子供とお風呂に入ったり夕食を作ったりしています。


ーでは、課題はありますか?

課題は、仕事をする上でテレワークまたは出社でどちらが効率が良いかをその都度考える必要がある点です。
仕事の生産性をより高めることができる方法を選択していきたいと思います。

「仕事は家庭や人生を豊かにする手段のひとつ」


ー子育ては続きますが、今後のキャリアをどのように考えていらっしゃいますか。

「仕事は、家庭や人生を豊かにするための手段のひとつである」ということを忘れずに、常に仕事が最優先である働き方ではなく、ワークライフバランスを心がけていきたいです。 その為には、個人とチームの生産性の向上・改善も重要だと感じています。


ー本日は貴重なお話をありがとうございました!

編集後記

インタビューを通して、古池さんの優しいお人柄が伝わってきました。そんな古池さんをよく知る、人事部の方からのコメントをご紹介します。

”古池さんは、会社のエース的な存在です。バリバリ仕事をしている古池さんが男性育休を取ったということを、私としては嬉しく感じています。
弊社では男性育休の取得者が増えています。今後も古池さんのあとに続いて育休を取る男性社員が増えていくと良いなと考えています。”

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