リモートワークとフレックスタイム制度の2つが生活に充実感をもたらした

仕事/はたらくというシーンのコミュニケーションにおいて、ITが活用しにくい企業・職場・地域の人にとって、仕事でも使える(仕事用なのに使いやすい)+誰でも使える(ITスキルを問わない)サービスを提供し続ける、ワークスモバイルジャパン株式会社。実際にアプリを活用されている方も多いでしょう。
今回は、同社でコンテンツ制作ディレクターをされている松尾 恵太郎さんにインタビュー。今年は上のお子さんが幼稚園に入園、下のお子さんが誕生と、嬉しくも慌ただしい日々…かと思いきや、「会社の制度のおかげで無理なく家族とを過ごすことができている」そう。そんな松尾さんの働き方と育児との向き合い方について伺いました!

ワークスモバイルジャパン株式会社の事業内容や働く環境について

➖御社の事業内容を教えてください。
私たちワークスモバイルジャパンは、35万社で利用されている(2022年1月時点)ビジネスチャット「LINE WORKS」を提供しています。

LINE WORKSとは:https://line.worksmobile.com/jp
ワークスモバイルジャパンとは:https://line.worksmobile.com/jp/aboutus/

「LINE WORKS」は、チャット(トーク)や、掲示板、カレンダー、アドレス帳、アンケートなど、現場で活用できる充実したグループウェア機能を揃えたビジネスチャットです。月間9,200万人(2022年9月末時点)が使っているコミュニケーションアプリ「LINE」のような使いやすさを保ちながら、独自に開発・提供を行っています。PCやタブレットのほか、スマートフォンだけでもほとんどの機能が使えるため、オフィスワークだけでなく、拠点や店舗など「現場」での活用も進んでいます。無料版、有料版(スタンダード・アドバンスト)があり、無料でもほとんどの基本機能を使うことができることが特長です。社内はもちろん顧客や取引先など社外とのやりとりにも活用していただけます。

➖働き方の制度、それに対する社内での反応、また、現在感じている課題がありましたら教えてください。

弊社では、2022年7月より働き方の制度を変え、「Connected Work」という新しい働き方の制度を、試験導入しました。(2022年7月から1年間は実験期間とし、ベータ版扱いとなっています)
以前よりフレックスタイム制の導入や働き方について様々な取り組みを行われていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を鑑み、在宅勤務が可能になりました。この度新たにスタートした制度「Connected Work 」は、信頼と自律性を基盤とし、プロフェッショナルとして業務成果に責任を持つ働き方です。
22年7月から1年間は勤務方式を実験期間とし、私たちに合った最適な働き方を模索しているところです。

Connected Workとは

半年単位で2つの勤務タイプの中から選択することができます。
Type O:月単位で週3日オフィス出社、出社日は各自選択、固定席提供あり
Type R:週5日リモート勤務可能、必要に応じて出社可、出社時はフリーアドレス席を使用また、円滑な協業とチームワークのために、皆が守るべき共通のルール「Culture Code」を掲げています。
社員によって、働く時間や空間が異なり、働き方は大きく多様化しています。円滑なチームワークを実現するため、共通のルール「Culture Code」を設定し、社員のニーズに応じて今後もアップデートしていく予定です。

●チームワーク
一緒に働く同僚との情緒的交流のため、定期的に、少なくとも月1回は対面でのチームワークデーを推奨しています。

Culture Code
●新規入社者の対応
新規入社者は勤務タイプ(Type O、Type R)に関係なく、入社6ヶ月は固定席が提供されます。

●働く場所
これまでは新型コロナウイルス感染対策の観点から、自宅またはオフィスのみ勤務可能場所としていましたが、いつでもWEB会議に参加できる場所であれば、自宅やオフィス以外の場所でも勤務ができるようになりました。ただし、カフェなど公共の場は盗み見など情報漏洩のリスクがあり、注意するよう呼びかけられています。

<今後について>
弊社では、「Connected Work」定着のための支援を、制度面でさらにできるよう検討されています。チームプレープログラム、オンボーディング強化も並行して進められていく予定です。

<社内の反応>
社員からは、「子どもの病気など、急に対応が必要になった時にすぐ対応できる」「業務を調整してプライベートの時間を作ることができている」「保育園のお迎えに行けるようになり、育児参加できる時間が増えた」など、「Connected Work」についてポジティブな意見が多くあったと聞いています。今後も状況に応じてアップデートされる可能性もあるので、社員として積極的に意見を伝えていきたいなと思っています。

松尾さんの働き方について〜育休申請を忘れてしまうくらい家族とコミュニケーションが取れる働き方とは〜

松尾 恵太郎(まつお けいたろう)さんのプロフィール

職業 CustomerSuccesse コンテンツ制作ディレクター
お子さんの年齢 長男4歳(幼稚園年少)、次男0歳(今年4月生まれ)
居住地 神奈川県横浜市


➖まず、担当されている業務内容を教えてください。
CustomerSuccesseという部署内のPlanning&Contentsというチームで、LINE WORKSを利用頂いているユーザー様向けに、LINE WORKSをわかりやすく便利に使って頂くためのコンテンツを紙・WEB問わず制作しています。(営業提案用の資料を作る場合もあります)

➖育児休暇を取得されたのでしょうか?
フルリモート業務で基本的に家にいるため、育児休暇は使っていないです。

➖そうなのですね、取得されたのかと思っていました!
弊社の“働き方“が大きく影響しています。
正直取るのを忘れてしまうくらい家族とコミュニケーションが取れていました。そういうこともあって、取ろうという発想にならなかったのだと思います(笑)。
普段から家族のそばにいる環境があったからこそだと思いますね。

➖実際どんなふうに育児と仕事のバランスを保つことができたのでしょうか?コツがあったら教えていただきたいです!
コツというより、弊社独自の働き方制度である「Connected Work✴︎」を利用することでバランスを上手に保てているのだと思います。 他のチームメンバーもそうですが、LINE WORKS上で基本的な社内コミュニケーションが十分とれるので、出社はほとんどしていません。。幼稚園に行っている長男以外は全員家にいて、私は仕事部屋で作業をしています。

ワークスモバイルジャパンの新しい人事制度「Connected Work」✴︎
Type O:月単位で週3日オフィス出社、出社日は各自選択、固定席提供あり
Type R:週5日リモート勤務可能、必要に応じて出社可、出社時はフリーアドレス席を使用

➖お子さんのお迎えなどは松尾さんがされているのでしょうか?
幼稚園の送迎は、基本的に妻の担当ですが、妻の都合が悪い場合は、私が始業前に送ったりしています。お昼の時間を利用して迎えに行くこともありますよ。出社時間と送迎の時間も被らないのでとても良いです。その間、私か妻、家にいる方が次男のお世話をしています。

➖第一子、第二子と松尾さんの育児の取り組み方も変わってきましたか?
長男が生まれた当初は違う会社で勤務していました。業務内容は今と同じ制作ディレクターでしたが、帰宅時間がどうしても遅くなってしまい、当時は子どもの寝顔しか見られていない気がしますね。やりがいはあったのですが、育児の負荷を妻がほとんど背負ってしまう状況でした。

会社の子育て制度や働き方


➖育児休暇以外に、子育てに伴い取得した会社の制度等があれば教えてください。
お祝い金は頂きました(笑)!
※配偶者の出産時に会社から支給されます。

自宅で作業されている松尾さん

➖現在の働き方のメリットと課題について教えてください。
働き方
リモートワークとフレックス制度を活用して、基本的に毎日自宅で仕事をしています。
メリットとしては、「リモートワーク:生産性・体力面」、「フレックスタイム制度:気持ちの面」で役立っています。また、この二つが組み合わさっているので育児・家族の面でも充実感を得られています。

リモートワークについて
私は企画・制作の仕事をしているのですが、「考える時間」と、「作業する時間」を十分に確保する必要があります。この二つは明確に分けないと、整理しきれないのです。そのため、「移動」の時間を最低限にでき、仕事の時間を充分確保できるリモートワークはかなり助かっています。
家庭・育児面では、当然家族と長い時間関われるので楽しいです。そもそもの制度が、社員に優しく作られているのを感じますね。
課題としては、チームメンバーと直接会う機会が減ることです。ちょうど先週その話をメンバーとしていて、「空き時間に、週報書きながら喋ろうよ」みたいな軽いノリのWEBミーティングを企てています。

フレックス制度について
弊社のフレックス制度は少し変わっていて、終業時間は5時から22時の間に業務に支障がない限り自分で7.5時間を設定し、勤務することができます。もちろん月の合計の所定業務時間を満たす必要はありますが、始業時間と終業時間を自由に選べます。この制度は2019年からスタートしています。
つまり11:00始業⇒16:00終業という日を設定しても良く、コアタイムは特にありません。
実際はある程度同じ時間で仕事をしているのですが、「自由に時間を使える分、しっかり成果を出そう」という意識は強くなりますね。

家庭・育児面では、今年の4月に長男の幼稚園入園と次男誕生が重なったときは、この制度のおかげで早上がりしたり、妻の体調が悪い時に幼稚園登園の対応をしたりと、気持ち的に楽に行えました。
実は、同じく4月の中旬に妻、長男、私の順番にコロナ感染をしてしまい…。在宅・フレックスで大きく会社に迷惑をかけることがなかったのが小さな救いです。会社から水やスポーツドリンク、ゼリー飲料が入った支援セットも届いて助かりました。

➖お子さんが生まれる間近だったんですよね。とても大変だったのでは…
いろいろなことが一度に起こりすぎて、うまく思い出せないです…(笑)。
次男が生まれる直前に、家族全員コロナに感染してしまったという…。4月は長男の幼稚園入園もありましたから。家族全員が過酷な状況ながらも、家にいられる環境だったのでありがたかったですね。

➖その、過酷な状況にもかかわらず「育休を取るのを忘れてしまうくらい家族とコミュニケーションが取れていました。」と言えるのって素晴らしすぎます!
取得することを本当に忘れていました(笑)。今思うと、働きやすい環境が整っているので育休を取得しなくても問題がなかったなと感じます。

➖その間の業務の引き継ぎなどはどうされていたのでしょうか?
やはり、産前産後は状況が読めないので、出産が近づいたときに「妻が臨月を迎えるため、その間連絡がとりづらくなるかもしれません」という連絡を周囲にしましたね。
会社の文化として「自律的に業務をして、成果に責任を持つ働き方」が根付いているのですが、そのためのバックアップ体制や柔軟性を会社が持ってくれているということも実感しています。

➖今後のご自身のキャリアをどのようにしたいと考えていらっしゃいますか。
これからもモノづくりは続けていきたいのと、家族ともたくさん関わっていきたいと考えています。
今はその大きな軸だけ持っていて、LINE WORKSをよりわかりやすく便利に使って頂くことに集中しています。ただマニュアルやWEBページをリリースするというモノづくりに留まらず、文化づくりを意識してこれからもメッセージを投げかけていければと思っています。

➖どんな父親になりたいと考えていらっしゃいますか?
自分が制作や取材を通して文章を書くことが多いので、いろんな言葉やきっかけを作ってあげたいと考えています。きっと成長するにつれて、彼らは自分の価値観や経験から選択をして生きていくでしょうから。彼らの引き出しにできるだけたくさんの言葉や体験を入れてあげることで、結果的に「心の拠り所」や「自分」を持った人に成長して欲しいです。もちろん、親の私だけでなく周囲の人や歴史上の人物などの言葉に触れさせてあげたいですね。

編集後記

ライター・O山

なんと、4月末に生まれたばかりのお子さん以外全員コロナに感染したという松尾さん。在宅という環境があったからこそ、と感謝の気持ちを話されていたのがとても印象的でした。時間を有効活用できたので、お子さんの幼稚園バッグも松尾さんが手作りされたそう!パパお手製のバッグ、素敵ですよね。育休を取得しなくても育児と仕事の両立はできることは、育休取得に対する気持ちのハードルが低くなるのでとても良いと感じました。制度も重要ですが、日々の働く環境を整えることが大切だなと痛感しています。

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