育休取得率100%!? 男性社員は1ヶ月の育休取得が必須! 〜江崎グリコ株式会社・宮崎友恵さんに伺いました・前編〜

グリコ宮崎さん前編

今回「はたママ」がお届けする企業インタビューでは、江崎グリコ株式会社で経営企画本部コーポレートコミュニケーション部に所属されている宮崎友恵さんに、ご自身の働き方や家庭と仕事の両立、現在取り組んでいるCo育て(こそだて)PROJECTに関して伺いました!
なんと、男性社員が1ヶ月育休を取得できるCo育てMonthという制度もあるそうです!

宮崎さんのプロフィールと1日のスケジュール


宮崎さんプロフィール

名前: 宮崎友恵(みやざき ともえ)
会社名:江崎グリコ株式会社
職種:経営企画本部 コーポレートコミュニケーション部
簡単な経歴:大学卒業後、総合電器メーカー、食品メーカー、外資系企業を経て、2013年江崎グリコ入社。現在は、Co育てPROJECTリーダーとして従事。
居住地:大阪
お子様の年齢: 10歳(小5)、5歳(年長)


宮崎さんの1
日のスケジュール

6:30 起床。朝ごはんづくり(夫か自分のどちらかが担当)
7:00 子どもを起こして一緒にご飯&準備
7:30-8:30  朝ヨガ(会社の健康経営のプログラム参加)、本読みながらエアロバイク
8:30 業務開始(自宅テレワーク)
12:00-13:00 昼食・家事
18:00 業務終了
18:30 保育園お迎え
21:30 この時間まで、子どもと一緒に食事やお風呂、ゲーム、ドリル、本読み
22:00 子どもと一緒に寝落ち

宮崎さんのキャリアに関して

宮崎さんの今までのキャリアについて伺いたいです。2013年に江崎グリコへ転職するまでの経歴を教えていただけますか

1社目は総合電機メーカーに入社しました。そこから自分が好きな“食”に関する仕事をし、お菓子のマーケティングなども担当していました。

2013年に江崎グリコへ転職したきっかけは何だったのでしょうか。
上の子どもが10年前、強い乳製品アレルギーを持って生まれてきました。当時江崎グリコとは別の食品会社で勤務していたのですが、担当した商品の中には、自分の子どもが食べることができないものも多々ありました。
そんな時、江崎グリコの乳製品が入っていない、とあるお菓子を子どもに食べさせたところ、「こんなに美味しいお菓子は初めて!」と子どもが言ったのです。
江崎グリコのロゴには「おいしさと健康」とありますが、まさにその通りだと思いました。
美味しいだけでなく健康にも配慮していて、安心安全に食べられる喜びと幸せを教えてくれたのが、江崎グリコの商品でした。娘が笑顔になった食品を生み出している江崎グリコで働きたい!と思ったのが転職のきっかけです。

スケジュールを見ているとやはり多忙、という印象を受けますが…それでも朝にヨガの時間を取り入れているのが素晴らしいと思いました。
 
テレワークになってからは移動時間がないので負担が減り、その時間を自分の時間にできています!
朝のヨガは会社で用意してくれているプログラムです。私たちの会社では、健康経営に力を入れており、ヨガの他に、疲労回復のための筋トレ講座(オンライン)などもあります。
テレワークは体を動かす機会が少ないので、運動プログラムを用意してもらうことで、自分の体調管理ができるのは非常にありがたいです。

Co(こ)育てPROJECTとは

早速ですが、このCo(こ)育てPROJECT発足の背景を教えていただいてよろしいでしょうか。

2015年の育休中に、ママ達が育児と仕事を両立する難しさに直面していると感じ、会社や社会、パパや周りの大人たちがもうちょっとサポートしてくれれば、もう少しママ達の気が楽になるのではないか、子どもとも向き合いながら、より自分らしく生きられるのではないか、そう感じました。当時社会的にも、ワンオペ育児やパタニティハラスメントなどが問題となっていました。
また、社内に目を向けると、Glicoの男性社員の育児取得率も4.1%(2017年度)と、男性社員が子育てしやすい環境やマインド形成もできていませんでした
私たち江崎グリコは、“子どものココロとカラダの健やかな成長”の実現を目指して創業した会社であることから、現在の子ども達を取り巻く環境をより良くしていく為に取り組みができないかと考えはじめたのがきっかけです。

江崎グリコと子育てはどういったつながりがあったのでしょうか。

江崎グリコといえば、ポッキーやパピコといった、お菓子やアイスのイメージを持たれる方が多いのではないかと思いますが、実は創業時から現在に至るまで“子どもの心身の健康”を実現するために取り組んできた会社です。
最近では、2019年3月に、日本で初めて、調乳が不要で、赤ちゃんにサッと飲ませることができる「乳児用液体ミルク」も発売しました。事業以外でも、1934年から創業者が「母子健康協会」という財団法人を設立し、小児医学研究への助成などを行っています。
これらの取り組みを通し、現代の社会課題などに向き合う中で、もう少し広い視野で子どもとその成長に関わるパパやママ、周りの大人たちもサポートできるような取り組みをしていきたいという想いが強くなりました。そして、商品だけではなく、いろいろなコンテンツを含めた活動を包括的にやっていこう、ソーシャルアクションを起こしていこうという風に考え、現在多方面で「Co育てPROJECT」を進めています。

改めてCo育てPROJECTについて教えてください。

本プロジェクトは、生まれる前からパパ、ママやその周りの大人たちが一緒になって子育てをしようというものです。
Co育てPROJECTのCoには3つの意味があります。

・Communication(コミュニケーション): 和気あいあいと
・Co-operation(コオペレーション): 上手に協力して
・Coparenting(コペアレンティング) いっしょに子育てする

コペアレンティングは、あまり聞きなれない言葉かと思いますが、一緒に子育てするという意味があります。これはアメリカペンシルベニア州立大学で先行研究されているのですが、「コペアレンティング」することで、父母の育児ストレスを小さくする、乳児の心理的・情動的な調整などを高めるという研究結果を発表しています。江崎グリコとしては、この考え方をぜひ広めたい!と考えています。

育児の悩みは母が解決すべき…と考えられている背景があるように感じます。だからこそ、育児の辛さをパートナーと共感できず深い育児ストレスを女性は抱えがち。そんな中で、コペアレンティング(父母が共同で子どもを養育すること)に注目され、パパとママの共同の目線の大切さを訴えたアプリの開発や子育て支援講座の発足に至った経緯が知りたいです。

2017年頃、世の中的には男性の育児参画がまだまだ進んでおらず、パパが育休を取得すること自体珍しい状況でした。
そこで、江崎グリコは、コぺアレンティングに着目し、まずは一番近いパートナーであるパパとママがチームとなり、家事・育児の意識を合わせていけるか、ということに注力して取り組みました。また、家族の在り方も多様化していますので、現在は、夫婦だけでなく、おじいちゃん・おばあちゃんなどいろんな人を巻き込んだ形での子育てを支援しています。

▼妊娠期からみんなで使える子育てアプリ「こぺ」 
https://www.glico.com/jp/csr/coparenting/copeapp/
 
▼妊娠期から一緒に子育て Co育てプログラム
https://www.glico.com/jp/csr/coparenting/program/
 

お子さん達と楽しく過ごす宮崎さん
お子さんたちと楽しく過ごしている宮崎さん

取得率100%!? 男性社員の育休制度「Co育てMonth」について


男性の育休制度「Co育てMonth」についてお伺いしたいです。

Co育てMonth とは 子育て対象である男性社員に対して1ヶ月間の有休取得を必須化とした制度

2017年度における江崎グリコの男性育休取得者割合は4.1%と決して十分な状況ではありませんでした。先ほどのコぺアレンティングの考えに基づくと、重要なのは取得者数を増やすことではなく、一緒に「Co育て」するにあたり考え方や行動をいかに変えられるかです
当初の育休日数は5日間でした。しかし、社員からヒアリングした時に、5日間は通常の有給休暇とあまり変わらないという意見が出ました。
そこで、約9カ月後の2020年1月から子育ての対象者に対して1カ月の有給制度を必須化に単なる育休とならないように、会社支給のパソコンやスマホも全部会社に置いて、「Co育てMonth」に入ってもらうようにしました。その期間をしっかり子育てに向き合ってもらおうという想いからです。
とはいえ、開始当初は「どうやって取得したらいいかわからない」という声がいくつか上がりました。ある程度のHow toは必要だということで、Co育てMonthを取得するにはどうしたらいいか、両立方法はどうしたらいいかという視点で、先輩の江崎グリコ社員たちの意見を集めて社内のサイトで記事化したり、ガイドブックの作成もしましたね。コミュニケーションサポートを絶やさずに、ずっと動いていきました。
そして、最終的に育休取得率100%を達成!しかし、まだまだ課題は山積しているので、これからも自分たちが理想とするゴールに向かって進めていきたいなと思っています。

管理職の方から難色を示されなかったでしょうか?形になるまでの道のりは長かったでしょうか。

創業当初から子どもの心身の健康に取り組んできた歴史もあり、社長を含め、江崎グリコの社員はやはり子どものことを考えている社員が多いので、導入は比較的スムーズでした。
お客様だけではなく、社員も含めた社会全体で「Co育て」を実践していく。これが我々江崎グリコとしてのアクションだという意識を持つ社員はおそらく多いのかなと思います。

Co育てMonthを1カ月続けた後、長期で育休を追加して取得される方も実際にいらっしゃいますか?

実際、育休を追加して取っている者もいます。男性育児に対する世の中の意識が少しずつ変わってきている中で、私たちの「Co育てMonth」は男性社員の育児への取り組みに対して背中を後押しできているのかなと思います。
また、育休は子育ての当事者だけに注目されがちですが、江崎グリコでは、「Co育て休暇」というものも作っており、おじいちゃんやおばあちゃんが孫のために取得することができます。また、乳幼児だけでなく、大きなお子さんがいる方でも取得できる休暇や、妊活の為の休暇なども用意しています。これらの制度や取り組みを通じて、江崎グリコでは、社会全体で子育てに向き合おうと取り組んでいます。
女性だけでなく男性にも、いろんな選択肢があると思いますし、「Co育て」という視点を少し持つだけで、その選択肢も変わってくるのでは、と考えています。
社内外での「Co育てPROJECT」取り組みを通じて、Co育てチーム間のコミュニケーションや育児協同を促し、「子どものココロとカラダの健やかな成長」に貢献していきたいと思います。

Information
▼江崎グリコ株式会社HP
https://www.glico.com/jp/
▼Co育てPROJECT
https://www.glico.com/jp/csr/coparenting/
後編に続きます!

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