コミュニケーション量を増やし、フラットな組織を作ることが個々の働きやすさに繋がる。

「ビールに味を!人生に幸せを!」をミッションに掲げ、「自己申告したニックネームで呼び合う」「会社員らしくないアドレスの付け方」など、とてもユニークな風土を持つ株式会社ヤッホーブルーイング。
今回は、ヤッホー盛り上げ隊ユニット(人事労務総務)ディレクターである長岡 知之さんとヤッホー広め隊ユニット(広報・地域貢献)の道本 美森さんに育児とキャリアについて、そして会社の魅力について話していただきました!

長岡知之さんのプロフィール

職業 ヤッホー盛り上げ隊ユニット(人事労務総務)ディレクター
お子さんの年齢 11歳(小5)・5歳(年長)
居住地 長野県佐久市
勤務形態 フルタイム正社員

道本美森さんのプロフィール

職業 ヤッホー広め隊ユニット(広報・地域貢献)所属
お子さんの年齢 1歳
居住地 長野県北佐久郡御代田町
勤務形態 時短勤務正社員

ヤッホーブルーイングの魅力に迫る!お2人が入社した理由は…


➖入社されたきっかけを教えてください。
長岡さん:元々お酒やビールが好きでしたし、地元なのでヤッホーブルーイングのことは知っていました。前職で働いている時から「働きたい!」という想いを持つように。経営理念にとても共感した背景から、2009年に入社しました。

道本さん:私もヤッホーブルーイングのクラフトビールが好きでしたし、「ビールに味を!人生に幸せを!」という会社のミッションに共感したことがきっかけで、2015年に入社しました。

➖担当されている業務内容を教えてください。

ヤッホー盛り上げ隊(人事労務総務)ユニットディレクターの長岡さん。ヤッホーでのニックネームは“ちょーさん”

長岡さん:人事・労務・総務を担当しています。
経営の戦略の1つとして、働きがいのある会社づくりを推進する中心メンバーの1人です。
働きやすい職場づくりを率先することと、より仕事にやりがいを持てるように支援しています。あとはキャリア支援もおこなっています。

ヤッホー広め隊ユニット(広報・地域貢献)所属の道本さん。ヤッホーでのニックネームは“どんちゃん”

道本さん:製品ブランドおよび企業ブランドの広報活動全般、地域貢献活動をおこなっています。

育児休暇について


➖育児休暇を取得されましたか?
道本さん:取得しました。私自身と夫(ヤッホー勤務)の両方が取得しました。その内、私は1年間、夫は1ヶ月取得しました。

➖ご夫婦で取得したのはどうしてでしょうか?
道本さん里帰りをしない、と夫婦で決めたことが大きかったですね。頼れるのはお互いしかいないので、頑張ろうと2人で決意しました。産んだ直後に、パートナーに休んでもらい、一緒に乗り越えたことで精神的に安心することができましたね。

長岡さん:移住組が多く、親のサポートを受けられない環境の社員が多い、というのも弊社の特徴かもしれません。だからこそ、男性社員が育休を積極的に取得する、ライフイベントに対して柔軟に対応するのは、就業を継続するのにとても大切なこと。これまで弊社で築き上げた実績が、より働きやすい環境への後押しをしたように感じます。

➖復帰後に苦労したことを教えてください。
道本さん:約1年会社にいなかったので、その間に起きたことを把握するのが大変でした。
自分の担当業務は議事録などをさかのぼることである程度は把握できますが、全社的な内容はなかなか追うのが大変でした。

➖育児休暇以外に、子育てに伴い取得した会社の制度等がございましたら教えてください。
道本さん:時短勤務と子育て経済サポートですね。勤務時間が短くなることに不安もありましたが、経済サポートもあり安心しました。

➖長岡さんは育休の取得はされなかったのですよね?
長岡さん:私は入社して2年目で子どもを授かりました。育休取得には至らなかったものの、当時から休みたい時に休める、という社風が根付いていました。有給や遅刻・早退もできるようになっていたので、とても働きやすかったです。

勤務のスタイルについて


➖現在の働き方を教えてください。
長岡さん:出社を基本としつつ在宅勤務を有効に取り入れた働き方をしています。コロナの影響を無視した時の出社と在宅勤務の比率は、出社8割 在宅2割(週に1日程度在宅勤務)くらいです。

道本さん:コロナの状況に応じて出社と在宅勤務とを使い分けています。就業時間は8:30~16:00の時短勤務をしています。

    
➖現在の働き方のメリットと課題について教えてください。
長岡さん
(メリット)
夫婦共働きで、祖父母は同居していません。妻が100%出社勤務で17時以降の帰宅です。上の子が5年生になり自宅で留守番ができるようになってからは、夕方に在宅勤務に切り替えたりすることを柔軟に認めてもらえたので、移行期を安心して過ごせました。また、コロナの影響で休校や休園の時に、仕事を休まずに在宅勤務をしながら子守ができたのでとても助かりました。

(課題)
新しいメンバーをサポートするのには、やはり出社でお互いに顔を見ながら行う方がお互いに安心かつサポートの質も高まると思っています。在宅勤務のメリットを活かしつつ、出社と在宅勤務のバランスを各部署でしっかりとっていくことが今後の課題と感じています。

道本さん:慣れない子育てと仕事との両立なので、今は時短勤務でちょうどバランスが取れています。ただ、時間が短い分うまく仕事をこなす必要があり、その部分ではまだ課題が多いですね。

子どもからみた在宅勤務、そして今後のキャリアについて

➖働く姿を見たお子さんはどんなふうにおっしゃいますか?
長岡さん:パソコンに向かっている=仕事をしていると認識してくれるようになりました。ゆくゆくは子ども部屋になる部屋が仕事部屋なのですが、その部屋にいるときは例え家の中だとしても、仕事をしているとわかってくれていますね。自社製品を見つけると嬉しそうに報告してくれますし!

➖子育ては続きますが、今後のご自身のキャリアをどのように考えていらっしゃいますか。
道本さん:「今は子育てを頑張る時期」「今は仕事を頑張る時期」など、自分の中で時期を分けて考えられたらと思っています。仕事も家庭も楽しみながら両立していけたらと思います。

長岡さん、道本さんありがとうございました!

株式会社ヤッホーブルーイングの魅力とは?


➖御社の事業について教えてください。
弊社は、長野県軽井沢に本社を置くクラフトビールメーカーです(1997年創業)。「ビールに味を!人生に幸せを!」というミッションのもと、クラフトビールを通じて多くの方にささやかな幸せをお届けすることを目指して活動しています。看板製品である「よなよなエール」は日本のクラフトビールを代表する銘柄として親しまれています。

➖創業して25年(1997年スタート)ですが、働きやすい環境はどのように整っていったのでしょうか?
当時10人くらいでスタートした私たちの会社ですが、時間が経過するにつれて、出産や育児、介護といったさまざまなライフイベントを迎える社員が増えてきました。試行錯誤しながらですが、制度ありきではなく“働きやすさ”を強化したいという気持ちでいました。例えば、ライフイベントが起きた時に、業務量を減らすといったことですね。個々のニーズに沿って、柔軟に対応し、社員一同が目線を合わせてここまでやってきた、という印象があります。
代表の井手が仕事と育児をしていく中で、その都度課題を発見したことということも牽引する要素であったと思います。
仕事は仕事で継続させながら、ライフイベントを並行するという実績を少しずつ積み重ねてきました。

働きやすい環境への取り組み、それに対する社内での反応や課題

➖男性育休の取得状況はどうでしょうか?
昨年は100%でした。

➖テレワークと出社の割合はどのような感じでしょうか?
今は半々ですね。在宅の良さはもちろんありますが、出社することで得られる、コミュニケーションの増加による精神的安定というものもありますから。バランスを大切にしようというのを心がけています。

<取り組みとその反応>

◆チームで働く
・ヤッホーブルーイングではチームで働くことを大切にしています。その土台となっているのがフラットな組織です。フラットな組織づくりのためには、コミュニケーションの量を増やし質も高める必要があります。ヤッホーブルーイングでは、人数規模や量と質のレベルに合わせ多くの施策を行っています。まずはコミュニケーションの量を増やすことでスタッフ間の「心理的安全性」を高め、次に質の高いコミュニケーションができる環境を整えています。

とても和やかな雰囲気のヤッホーブルーイングのみなさん。笑顔が素敵です!

圧倒的コミュニケーション量


➖具体的にはどのようにコミュニケーションを深めているのでしょうか
量を増やす施策としては自分で名付ける「ニックネーム制」や「雑談朝礼」があります。気軽なコミュニケーション機会を増やすことで、役職・年齢・男女の差なく言いたいことを言えるような雰囲気が醸成され、個々の働きやすさにつながっていると考えています。社内の距離はもちろん、イベントではお客様との距離もとても近くなっていると感じています。

あとは、「休みたい時に休める」環境をつくっています。
「急な家庭の都合での早退」「プライベートを楽しむための早退」「通院のため時差で出勤」など、理由に関わらず基本的には自分の判断で業務時間を調整することができます。業務時間についても自ら考え調整し、公私共に充実した時間を過ごせることを勧めています。
人員の配置もゆとりを持たせ、互いにカバーしあえる体制に。その結果、現場レベルでも互いに気遣い調整できるようになり、休む心理的なハードルも低くなったという反応が得られています。
また、管理職も率先して休みを取得し、会社として自由に休める空気感を醸成しています。育児休業に関しても男女関係なく「育休を取りたいときに取れる」環境をつくっています。「絶対に休む」というルールにするのではなく、家庭の事情に合わせた取り方ができることを大事にしています。
育休を取得した社員が自主的に育児休業ポスターを作成したり、レポートを書いて共有したりしてくれています。自分自身の声を載せることで、組織内でも取得を前向きに検討する人が増えたのでは、と感じています。

ヤッホーブルーイングのコミュニケーションマップ

<現在感じている課題>
子育て世代のスタッフの層が厚い中、産休や育休を取得するスタッフが同部門、同部署で重なることもあります。そうした時でも過負荷にならず業務が円滑に回るように、人員調整や業務調整をより大胆に行う必要があると感じています。休職する人も、休職する人を送り出すチームメンバーも安心できるように、より注力していきたいと思います。

編集後記

ライター・O山

ニックネームで呼び合う、メールアドレスが一見会社のものには見えない…そういった、遊び心がいっぱいのヤッホーブルーイング。気軽なコミュニケーションを日々コツコツと増やし、社員同士がどんどんあたたかい関係に。そうやって働きやすい環境を醸成しているのが素晴らしいと思いました!

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