転職しないで都内から地方へ移住!フルリモートで見えた移住のメリットとは?

 コロナ禍によって一気に普及したテレワーク。
場所を選ばない働き方という選択肢が増えた今、地元や地方への移住を考えたことはありませんか?
内閣府による調査によると、関東圏へ在住している20〜30代のうち、およそ半数が地方への移住に関心を持っているという結果が出ており、移住先でのテレワークは益々関心が高まってきています。
今回は、フルリモートの実現を会社で取り組んでいる株式会社オープランの萩野谷 翔さんにインタビュー。移住したきっかけや移住後のライフスタイルの変化についてお話を聞いています。
移住金制度の条件や手続きについても、詳しくお伺いしているので地方への移住を考えている人、地方でのテレワークが気になる人はぜひ最後までご覧ください!
※1 参照:~移住等の増加に向けた広報戦略の立案・実施のための調査事業 報告書~
 

事業内容について

➖御社の事業内容について教えて下さい。
現在は、アプリケーションやwebサイトなどのシステムの受託開発を行いながら、自社システムの制作を進めています。
 
➖仕事と子育ての両立をしている方のために、御社が行っている制度について教えて下さい。
制度を構築中ですが、現在はフルリモートを目標にやっています。コロナ禍以後は特にテレワークが推進されていますので、フルリモートで仕事ができる環境を会社全体で協力して作っているところです。
フルリモートが実現できれば、子育てをしている社員もより働きやすくなるだろうと思うので、より社員が働きやすくなるように、そういった提案はしています。
 
➖その他、フルリモートを実現するためにやっていることはありますか?
やはり今のようなテレワークになっていると、チャットや通話でしかコミュニケーションが取れません。
テレワークのデメリットとして、コミュニケーション不足によってアイデアが出にくい、どことなく寂しさを感じてしまう…という話になりました。
そこから週2回16時〜18時の間、あえてみんなで通話を繋ぎっぱなしにした状態で黙々と作業をする”mokumokuタイム”というのが生まれました。
擬似的にオフィスのような環境をつくることで、質問しやすく話しやすい環境になっていると思います。
 
➖御社が今後展開していきたい事業や取り組みがあれば、教えて下さい。
元々会社を立ち上げた経緯がBtoCのサービス構築でしたが、このコロナ禍で厳しくなり断念してしまったので、また挑戦しようという動きがあり、只今準備中です。
あわせて企業の顧客が増えているので自社のシステム開発も進めていきながら、BtoBサービスを提供していきたいですね。

オープランが求める人材は

➖御社が求める人材について教えて下さい。
目標に向けて真面目に取り組める方がいいと思っています。
現在はテレワークということもあるので、自発的に行動できて、コミュニケーションが取れる方がいいですね。
例えば、業務中に分からないことや相談したいことが出てきた時に、萎縮して分からないままにしてしまうと、業務にも支障が出てしまうので良くないですよね。
いつでもチャットやビデオ通話で対応しているので、分からないことや相談があれば、積極的に聞くといったコミュニケーションが取れる人、目標を持って仕事の取り組める人にぜひ来ていただきたいなと思います。

萩野谷さんのキャリア

➖これまでのキャリアについて教えて下さい。
新卒でIT業界に入ってからずっとIT業界に従事し、今年で13年目になります。
その間に4社ほど転職を経験しまして、現在は株式会社オープランに至ります。
 
➖育児と仕事、バランス良く両立されていますか?また、両立するために工夫していることなどありますか?
今はフルリモートで出社することもほとんどないので、9時から18時の間は仕事をする時間にしています。
ですが、やはり子どもがいると突発的な出来事が発生することもあります。
例えば、急遽病院に行かなくてはいけないようなこともあるので、そういうときは会社に連絡を入れて、中抜けをしても勤務時間をずらして8時間になるように調整してもらっています。
育休は取らなかったのですが、仕事の時間をうまくずらせることで、日頃から育児に参加しやすくなっています。
実はインタビューを受けている今も病院に来ていて、病院の駐車場から参加しています(笑)。
 
➖より男性が育児しやすい社会になるためには、どのような変化が必要でしょうか。普段の育児で感じたことがありましたら教えて下さい。

萩野谷さんと生まれたばかりのお子さん


エンジニアだけでなく、色々な職業でもテレワークが実現できる世界になるといいなと感じています。
また、最近では男性の育休も増えてはいますが、まだまだ導入している企業も少ないと思います。
女性だけではなく、男性も当たり前に育休を取れる企業が増えていくと、より男性も育児に参加しやすくなると思います。
 

〜日本の男性育休取得の現状〜
低水準ではあるものの、年々増加傾向にある男性の育休取得。
育休を取得なかった理由として「周知されていない」「男性が育休を取得しづらい雰囲気だった」など、まだまだ男性が育休を取得することに対して、環境や制度が整っていない企業が多いのも現状です。
参照:厚生労働省資料

移住に関して

➖山梨移住されたきっかけと移住後の変化がありましたら教えて下さい。
そもそも移住したきっかけは、妻の病気がきっかけでした
元々妻に持病があり、かかりつけの病院が妻の実家がある山梨だったんです。
その時妻のお腹には赤ちゃんがいて、赤ちゃんが流産してしまう可能性もあり、安静が必要な状態でした。
何かあったときのためにかかりつけの病院が近いほうがいいだろうということで、会社に相談したところ容認してもらえたので、スムーズに山梨へ移住することができました。
東京にいたときからリモートがメインだったこともあり、大きな変化は特にありません。
しいて言うなら、人の多さといったストレスがなくなったこと、基本車移動なので、電車に乗る手間がなくなったことですかね。
あとは、山梨は色々なフルーツが作られているので、毎日シャインマスカットやぶどうといった果物が食べ放題になったことが嬉しい変化ですかね(笑)。
 
➖移住支援制度を利用したとのことですが、これはどのような制度なのでしょうか?また制度を知ったきっかけは何でしたか?
子どもが生まれたときにどれだけの支援が国から受けられるのか調べていた時に、たまたま見つけました。
調べてみたら、東京圏に5年以上在住、もしくは勤務していた人が、地方へ移住する際に受けられるということを知り、自分も該当していたので制度を利用することにしました。
移住支援制度に該当した場合は、家族だと100万円の支援金を受け取ることができます。
ただ、制度を利用するにあたり条件や手続きもあり、一筋縄ではいきませんでした。
 

〜移住支援制度とは?〜
東京23区の在住者、もしくは東京圏から東京23区へ通勤していて、直近5年間東京圏へ在住していた人が、地方へ移住する際に交付金を受けられる支援制度。
移住先でテレワークによる移住前の就業を継続、もしくは地域の中小企業への就業が条件など、いくつかの規定事項があり、条件を満たした場合のみ支援金が支給される。
参照:地方創生移住支援金事業の概要

 
➖移住する際に行った手続きや、その中でも大変なことがありましたら教えて下さい。
移住支援制度の手続きの書類を用意するのが一番大変でした。
東京圏で就労・在住しているという証明書などを用意したり、会社側にも自らの意思で移住をするという証明書を出す必要であったりと・・・書類を集めるのが一番大変でしたね。
移住支援制度の利用が決定したときも、窓口で1時間近く説明を聞く必要がありました。手続きはかなり大変です!

移住後の休日の過ごし方について

➖移住をして休日の過ごし方に変化はありましたか?
妻の実家が農業を営んでいて、すぐ近くに畑があるので、たまに週末などに草むしりや人手がかかる農作業のお手伝いをしています。
これからの時期は稲刈りをします。
テレワークだとなかなか体を動かさないので、いい運動になっていますよ!
 

はたママ読者へのメッセージ

➖最後にはたママ読者へメッセージをお願いします。
”子どもがいるから採用されない”という世の中はあまり良くないなと感じています。
高学歴でスキルもあるのに、子どもがいるからという理由で採用してもらえず、仕方なく自分のスキルを活かせない仕事を選択する人も多いのではないでしょうか。そういった影響が、色々な業界で人材不足といわれる原因だと思っています。
そんな問題を解決するためには、スキルを持ったママたちの力が必要だと思うんです。
長い時間働く必要はないし、それこそ今ではテレワークが普及して場所も時間も選べるようになってきています。
これまで諦めていたママでも、探せばきっと働きやすい会社があるはず。どんどんチャレンジして、一緒に社会を作っていければと思っています。

編集後記

テレワークをしながら自然豊かな場所でのスローライフ、誰しも1度は憧れますよね!
空気のきれいな場所で自然に囲まれてのテレワークは、萩野谷さんだけではなく、奥様やお子さんにもいい影響を与えてくれるはず。
地方へ移住後も、とても充実した生活を送っているのが、萩野谷さんの話し方と表情から読み取れました。
そして、スキルやキャリアを持っていながらも、子どもが理由で採用されない現状は残念ながらまだまだあります。
そんな社会を変えるには、当事者であるママたちの力が絶対に必要だと私も強く感じています。
テレワークの普及により、ママさん大歓迎の企業も少しずつ増えてきていますので、一度は再就職を諦めた人も、今一度チャレンジしてみませんか?

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