母としてしなやかに働く勤務環境とは

人材育成サービスを提供する専門企業として26年以上の歴史があるトレノケート株式会社。今年で勤務21年目になる三浦さんは17年前、社内で前例の少なかった産休・育休を取得し、ライフステージの変化にも柔軟に対応しながらキャリアを重ねてきました。

今回、営業部の部長として働きながら講師もこなす三浦さんに、育休から復帰した当時のお話やリモートワークになって感じた家庭での変化についてお聞きしました。

トレノケート株式会社とは

ー貴社の事業内容を教えてください

弊社は人材育成の専門企業として、IT・ビジネス・グローバルの3つの観点で入門から上級まで、約1,400以上(※2)の幅広い研修を提供しています。年間受講者数は5.3万人(※1)を超え、お取引先企業は約1,200社(※1)あります。従来は教室に集まって実施する集合研修が主体でしたが、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、素早くオンライン研修の提供を行いました。今の情勢やニーズに合わせ、オンライン研修のほか、ラーニングセンターでの集合研修も引き続き行い、多様かつ柔軟に対応しています。

※1:2021年12月時点

※2:2022年4月時点

ーコロナ禍をきっかけにリモートワークを取り入れていたと言うことですが

以前は出社スタイルが基本でしたが、コロナ禍以降は一気にリモートワークが進みました。育児や介護をしている人においては、家庭と仕事の両立がしやすくなっていると感じますし、個々のプライベート時間が充実していると思います。

とはいえ、出社が必要な職種もあるので、それぞれの部署で出社とリモートワークを上手く組み合わせながら勤務しています。

ーリモートワークが広がるなか、社内コミュニケーションはどのようにされていますか

コミュニケーション促進のために入社2年目までの社員を対象とした「入社2年未満交流会」を行っています。また、社員全員が顔を合わせて仕事をする機会が減っているので、外部イベント出展などは顔を合わせて協働する良い機会ですね。

最近では、「サンクスポイント制度」を導入しました。これは、日頃の感謝の気持ちを「サンクスポイント」という機能を使用し、仲間に送ることができるようになっています。貯まったサンクスポイントは現金に換え、インセンティブとして支給されます。

三浦さんのキャリアや働き方について

三浦美緒さんプロフィール

職業:営業本部人材育成ソリューション部 部長兼AWS認定インストラクター
お子さんの年齢:17歳・14歳
居住地:東京都

ートレノケートに入社するきっかけを教えてください

前職では外資系ITベンダーでSEとして勤務していました。やりがいや学びも多くあり、日々充実していましたが、夜間作業や休日出勤が必要な仕事だったのでスケジュールを自分でコントロールできない状況で…。3年勤務しましたが、結婚をきっかけにライフプランに影響すると思い転職を決めました。

トレノケートに入社したのは、SEとして学び、その知識をお客様に還元する社会人向けの研修サービスに携わりたいなと感じたからです。

もともと前職ではSEをしていましたが、大学では文系を専攻し、ITに関する専門的な知識がない状態からのスタートでした。ですが、3か月の新入社員研修を経て、SEとして現場に出られたことが良い意味でカルチャーショックでした。講師としてエンジニアの人材育成に関わりたいと考え、現職に就きました。

ー現在も講師としても働いているのですよね

2002年に弊社に入社し、今年で21年目になりますが、育児のため時短勤務をしていた期間を除き、17年ほどは講師として勤務しています。今は人材育成ソリューション部の部長をしていますが、Amazon Web Services(AWS)の認定インストラクターとして技術講師も続けています。AWSのトレーニングは昨今非常に人気の認定トレーニングで、連日キャンセル待ちといった状態です。

産休・育休を社内で初めて取得

ーお2人のお子さんの産休育休は取ることが出来ましたか

はい。2回とも取得しました。長男を妊娠・出産したのは17年ほど前なので、弊社で産休と育休を取った前例がほとんどありませんでした。

産休育休の要望にはスムーズに答えていただけましたが、モデルケースがなかったので手探りで人事部の人と話し合いを重ねながら進めていきました。

復帰後の時短勤務も私が初めてでしたが、安心して取得できました。今は、フレックス勤務や時間有給などの制度も導入されています。子どもの通院や保護者会など、数時間仕事を抜けたいとき柔軟に対応でき、以前よりさらに仕事と育児が両立できる環境になったと感じます。

幼い子どもたちと向き合って過ごす時間が取れたので、育休を取得して本当に良かったと思います。

ー育休から復帰された当時は大変でしたか

育休は2人とも出産翌年の4月に保育園へ入園する期間まで頂きました。長男の保育園入園はスムーズに決まり復職をしました。育休中に会社の方と何度か面談を重ね、子どもが小さいうちは講師ではなくバックオフィス業務をさせてもらいました。子どもには病気や怪我がつきものです。出産前にやっていた講師の仕事は講義があり、家庭の事情で講義に穴を開けるわけにはいかないので業務の変更は最善の選択だったと思います。柔軟な対応をして頂いた会社には感謝ですね。

次男の時の保育園探しは大変でした。長男の保育園が0歳児の受け入れをしていない園で入園当時まだ0歳だった次男は入園できないと言われてしまって。それなら長男を転園させようと再び保活をしたのですが、当時はなかなかハードルが高くて…。そんな時に私立の子ども園が出来たので何とか頼みこんで2人とも入園することができました。

とはいえ、入園したこども園は延長保育が19時までで最寄りの駅ではなかったので送迎は大きな負担でした。当時は10時から16時までの時短勤務ではありましたが、16時に業務が終わらないことも多く、お迎えに1時間半ほどかかってしまうので駅まで走る日々でした。駅までの最短ラップを日々更新していましたね(笑)。

子どもたちが成長しても声をすぐにかけられる環境は大切

ー三浦さん自身、リモートワークは取り入れていますか?

今は仕事の9割を自宅で行っているので積極的に取り入れていますね

コロナが広がる以前、リモートワークは浸透していなかったのですが、いざやってみるとパフォーマンスを落とさず、どの社員も工夫して業務を行うことができました。今後もリモートワークを活用できる環境づくりを心がけていきます。コロナ禍を経てオンライン研修が世の中に受け入れられ、講師は講義の配信を自宅でもオフィスでもできるようになりました。

自宅配信ができるのは家庭の事情がある講師には大変ありがたいですが、一方でオフィスでの配信ならネットワーク回線が安定しています。何より子どもも犬も猫も配達のインターフォンも気にする必要がありません。オフィスで配信を行う際は、集合研修でも使用する教室だけでなく、オンライン配信用のブースを新しく導入し、インストラクターが働きやすい環境を整えています。

集中して取り組める新宿オフィスのオンライン配信用のブース

ーリモートワークを使用してご家庭にどのような影響がありましたか

私が家で仕事をしていることに子どもたちはすっかり慣れています(笑)。

子どもたちは幼少期より手が掛からなくなりましたが、家という同じ空間にいて、いつでも声をかけられる環境はとても有難いですね。

長男が小学校高学年から中学生の時は私も毎日出勤していたので、夜に僅かな会話しかできない日々でした。次男が小学校高学年になる頃にリモートワークになりましたが、コミュニケーション量の差は歴然です。

今は長男も大学進学を控え、数年もすれば家を出る可能性が現実味を帯びてきました。子どもたちが幼少期の頃は思うままに自分の時間が持てないことにもどかしさを感じた時期もありましたが、振り返れば子どもたちと一緒に過ごす時間は思った以上にあっという間です。

仕事はもちろん、子どもたちと一緒に過ごせる時間も大切にしていきたいです。

変化するライフステージを支えてくれた会社と成長したい

ーお仕事を続けながら、年間に5〜6回は資格試験を受けているそうですが、その原動力はどこから来るのでしょうか

純粋にお客様に講師として知識を修得し、学び方や活かし方を伝えることが好きだからだと思います。

受講する皆さんに幅広い学びをお伝えすることが私の仕事です。お客様にアドバイスするためには、自分自身が多くの知識を持っていないといけないのでひたすら学び続ける日々です。

現在は情報処理技術者試験や複数あるAWSの認定試験のうちの一つを受けようと思っています。

季節のイベント実施時の様子。

ー今後のご自身のキャリアについてどのように考えていますか

会社として私のライフステージのさまざまな場面で話し合う機会を設けてくれていましたその度に私はどこでも役に立つ場所に置いて下さいと言い続けてきました。その中で育休から復帰後バックオフィスに異動し、再び講師に復帰し、今では営業本部の部長もしています。その時にできる仕事は何でも全力で行ってきましたが、何一つ無駄になることはなかったと今では感じています。会社もまだまだ成長中です。産休・育休・時短にリモートワークと変化する環境のなか、社員を支援する制度を設けてきてくれた会社に寄与しながら自分をブラッシュアップしていきたいですね!

編集後記

インタビュー中は、とにかく三浦さんの行動力に圧倒されっぱなしでした!常にお客様に良いものを届けたいという気持ちが、今のキャリアにつながっているのだなと感じました。そして、当時は手探りながらも育児をする社員に寄り添った環境を提供していた会社はとても大事な存在です。「育児はあっという間」だからこそ、仕事と育児を両立できる会社や環境が大切だと改めて感じました。