設立当初からフルリモート!時間と場所に縛られない「幸福度が上がる働き方」

結婚や出産を機に退職、できれば以前と同じ仕事がしたいけど、今さら就活するのは不安・・・そんな想いを持つママも多いのではないでしょうか。
コロナ禍以前の設立当初からフルリモート体制を取り入れている株式会社Deepworkさん。
今回は代表取締役である横井さんと、オペレーションマネージャーとして勤務する松本さんにインタビュー!
横井さんにリモートワークの普及が進んでいなかった頃から、なぜフルリモートという勤務体制を取り入れたのかをお伺いしました。妊娠中に転職活動を経験された松本さんには、当時のエピソードやフルリモートで感じたことを赤裸々に語ってもらいました。

横井さんのプロフィール

横井さんプロフィール
名前:横井 朗
職業:株式会社Deepwork 代表取締役
居住地:東京都
お子さんの年齢:8歳、4歳

Deepworkの事業内容と提供しているサービス

➖はじめに、御社の事業内容と提供しているサービスについて教えてください。
弊社は2019年2月に設立し、設立当初から完全フルリモートという勤務体制をとっています。
業務内容は、受取請求書の業務を自動化するinvoxというサービスを展開しています。
まず、請求書を作成する担当者の悩みとして圧倒的に多いのが、入力確認作業が効率的にできないというところです。
特に経理という仕事は求人の倍率も高く、経理の仕事はリモートワークではできない、という理由で退職を考える方もいるので、確認や入力作業の多い経理で人数を確保することが難しく、我々も緊急度の高い課題だと感じています。
invoxは、どんな請求書でも自動でデータ化が可能。手間だった入力確認作業をカットすることで、たくさんの人を用意しなくても、入力漏れやミスを防ぎ効率化を実現できます。
さらにinvoxと連携している会計ソフトを使うことで、経理の支払いや計上処理まで自動化することが可能です。
紙や手書きの請求書でも、スキャンすることでデータ化ができます。
その場合、お客様でスキャンしていただくか、弊社のスキャンサービスを利用するか選べます。
一旦データ化した請求書は専属オペレーターが確認していますので、手書きの請求書でも99.9%以上の精度を保証できるのも、invoxの大きな特長です。
 

invoxとは
受け取った請求書を自動でデータ化。紙で受け取った請求書をスキャンしてデータ化することも可能。手入力による作業をカットすることで見落としや記入漏れなどのミスを防ぎ、経理業務を効率化できるクラウドサービス。
https://invox.jp/

フルリモートにした背景

 
➖コロナ禍以前よりリモートワークを取り入れていますが、フルリモートにした理由を教えて下さい。
元々僕はサラリーマンとして働いていましたが、とにかく通勤の時間が嫌いで(笑)。
通勤の時間は価値がないと感じていて、転職するたびに会社の近くに引っ越していました。
あとは、他の誰かが解決できるような問題や、似たようなものがあるソリューションを販売するために営業するのは、社会全体で見るとあまり価値のないことではと思っています。
したがって、時間と場所に縛られずに働けたほうが人生が豊かになるのではと思い、設立当初からフルリモートという勤務体制をとっています。
もちろん、この体制は今後も続けていくつもりです。
 
➖社員が働きやすくするためにしている社内での取り組みなどあればお伺いしたいです。
リモートワークで全て管理しようとすると、例えばパソコンの前にずっといるか監視したり画面録画したり・・・と、お互いすごく働きにくくなってしまうと思います。
だからこそ、自立した自由度の高い環境で、自分の仕事に価値があると思えるような仕事を全社員ができるようにという点では気を遣っています。
例えば私も16時から17時は業務をブロックして、子どものお迎えの時間にするなどしています。
業務時間中はずっとパソコンの前にいなくてはいけない、といった細かい管理はしていません。
トータルで見た時に「あの人仕事ちゃんとやっているよね」と思われるパフォーマンスを発揮してもらえれば、自由度の高い時間の使い方をしてもらって大丈夫、という感じです。
 

求める人材は

Deepworkのzoom会議の様子


 
➖御社が求める人材はどのような人でしょうか?
弊社はフルリモートなので、セルフマネジメントができる方、あとは社会に対して価値のある仕事をしたいという方が向いているのかなと思います。
ただ、家族がいる方ならリモートワークになったことで家族や子どもと過ごす時間が増えて幸福度も上がるのですが、例えば1人暮らしの方だと「今日誰とも口を聞いていないな」ということが起こり得るので・・・(笑)。
孤独になりがちなリモートワークでも幸福度が下がらず、仕事のモチベーションをあげられる方なら大丈夫だと思います。
 

今後実現したいこと、展開したい事業について

➖御社で今後実現したいことや、展開していきたい事業などがあれば伺いたいです
お客様や我々メンバー含め「人生の価値の最大化」を目標にしています。
ユニークな課題を解決できる存在であればお客様から求められますし、その対価として多くの売り上げとなり、従業員に還元が可能だと思いますが、その課題が誰でも解決できる課題だと、価格競争になると対価は減るし、従業員も幸せにはなれないのではと考えています。
「人生の価値の最大化」という目標を達成するためには、ユニークなソリューションを提供して、付加価値の高い自分たちの強みが生きるようなサービスを、社会のニーズがあるところに提供していく必要があると思っています。

松本さんのプロフィール

松本さんプロフィール
名前:松本 里砂
職業:株式会社Deepwork オペレーション統括部 オペレーションマネージャー
居住地:東京都
お子さんの年齢:10歳、8歳

松本さんのキャリアに関して

➖今に至るまでのキャリアを教えていただきたいです。
大学を卒業後、派遣社員として就業していました。
その後、娘を産んで育休が切れたタイミングで退職しました。
その後2人目を妊娠し、臨月の時に在宅のお仕事をはじめたので、現在は在宅で働きだして9年目になります。
 

Deepworkとの出合い

➖株式会社Deepworkで働くきっかけは何でしたか?
設立する際に横井さんからお誘いいただいたことがきっかけでした。
私はフルリモートを維持して働きたかったので、フルリモートで勤務することを可能にしてくれるのであればご一緒したいです、とお伝えして入社しました。
 

ブランク期間について


➖働くまでのブランクはどのくらいありましたか?またその間、不安な気持ちなどありましたか?
目まぐるしい日々の中で次の仕事についたので、不安だなと感じたことはなかったのですが・・・。
実は、2人目を妊娠中に一度就職活動をしました。
でも、やはり妊娠中だということを伝えるとどこでも難しい顔をされました。
私自身も人事として採用の経験があるので、妊娠を伝えずに就職するというのも考えられず、面接のたびに自分の現状を正直に伝えていました。
何社か面接に行きましたが、「あぁ、やっぱり妊娠していると就職は厳しいだろうな」と感じて、就職活動を諦めたころに
上の子も家で見ながら妊娠していてもできる在宅での事務代行のお仕事に出会い、在宅でのお仕事をスタートしました。
 

フルリモートという働き方

➖フルリモートという働き方は楽なことばかりではないと思いますが、フルリモートで大変だったことなどありますか
フルリモート自体が大変だと感じたことはありません。
それぞれにメリット・デメリットがあると思うので、出勤して働くのもフルリモートで働くのも、どちらも楽ではないということに変わらないと思っています。
元々出勤していた方がいきなりリモートワークをはじめるのはとても大変だと思いますが、自分にとってよりよいやり方を見つけて仕事環境を最適化するのは、出勤とリモートワーク、どちらにしてもある程度の時間がかかるのは変わらないと思います。
ただ、緊急事態宣言で子どもが家にずっといた時はさすがにしんどかったです(笑)。
登校できないときに50枚近くのプリントの宿題が学校から送られてきて・・・。
私はとにかく紙が嫌いでして、学校からのプリントは親もチェックしなくてはいけないので、それに時間をとられて大変でした。
何でもデータ化していたので、久しぶりに紙を使う世界が戻ってきたなという感じがしました(笑)。
 
➖育児と仕事を両立するための工夫があれば、教えていただきたいです(家事の分担など)
私の仕事はスケジュールがコロコロ変わったりもするので、「今日は何時にこういう予定があるよ」という感じで、仕事の予定を家族に伝えています。
あとは子どもたちにはできるだけ自分のことは自分でやってもらい、協力してもらっています。
 

はたママ読者へのメッセージ

➖最後にはたママ読者へメッセージをお願いします。
こういう環境になって弊社のようにフルリモートができる会社って少しずつ増えてきていて、選択肢の幅が増えてきているので、一度キャリアを諦めた方にとっては、今が絶好のチャンスなのではと思っています。
一方で「地方にいるから仕方がない」「出勤できないから重要な仕事を任せてもらえない」という言い訳もできない環境になってきたのではないかと感じています。
前と同じ場所に復帰しようとするとすごくハードルが高いと思いますが、今の環境・状況にあった仕事を選択することで、復帰もしやすいのではないでしょうか。

編集後記

産後復職を考えるときって、キャリアを諦めきれない葛藤もあるので、つい前と同じ業種にこだわってしまいます・・・。
しかし、職種によってはそれが厳しいというのも現実です。
松本さんのお言葉のように、環境にあった仕事を選択することで思わぬ自分の才能に気づくかもしれません。
ピンチをチャンスに変えて、思い切って新しいことにチャレンジするのも大切だなと感じました!