フルリモートで働ける会社が増えた今でも、「育児と両立しながら安心して働ける環境かどうか」は会社ごとに大きく違います。今回お話を伺ったエクレアラボでは、子育て中のSEである貝塚さんが安心して実力を発揮できているとのこと。その背景には、代表・高山さんが作り続けてきた柔らかくて風通しの良い会社という独自の文化がありました。
今回は、株式会社エクレアラボの代表 高山恵一さんと、株式会社はたママからSES※1で参画している子育てエンジニア 貝塚美里さんに、経営者とアサイン中のSEそれぞれの目線でお話を伺いました。
※1 SES ‥‥システムエンジニアリングサービスの略。はたママでは、リモートサービスという名前でママエンジニアを中心にテレワーク環境でシステムエンジニアのリソースを提供しています。
https://www.hatamama-inc.com/service/
職業:システムエンジニア
お子さんの年齢:8歳、4歳
居住地:茨城県
勤務形態:9時から14時半
SESメンバーとの関わり
協調性やチームとの連携がスムーズとのことですが、特に印象的だったエピソードはありますか?
高山さん:普段のやり取りはうちの開発メンバーと進めてもらっているのですが、何か指摘や修正があったときも、すぐに調べて対応してくれるんです。資料の共有ややり取りも丁寧で、とてもスムーズだなと感じています。
社内メンバーと同じようにすぐ実務に参加できたことで、特に印象に残っている体験や学びは何ですか?
貝塚さん:すぐ実務に参加させてもらえたことで、チームの雰囲気や仕事の進め方を肌で感じられました。学んだことはこまめな共有の大切さですね。チャットで気軽に聞けるので、作業効率もすごく良くなりました。
チームからのフォローやサポートで、特に安心感を得られた具体的な場面はどんな時でしたか?
貝塚さん:開発ソフトが初めてで戸惑っていたとき、プロジェクトマネージャーの方が時間をかけて一つひとつ教えてくださって、「遠慮なくチャットしてくださいね」と言ってくださったんです。思った時にすぐ相談できる安心感が大きかったです。
働きやすさの工夫
フルリモートで「ちょっと話したい」と思える空気づくりの具体的な工夫やエピソードを教えてください。
高山さん:チャットだけだと細かい意図が伝わりづらいので、込み入った話は電話で話すようにしています。文字だとサッパリ書く人もいれば丁寧な人もいるので、誤解が生まれないように必要なときは声で話すことを大事にしています。
リモートだと表情が読み取りづらいので、気になるときは一度こちらから声をかけて、場を整えるようにしています。
突発的な出来事が起こったとき、チーム全体でどのようにサポートし合う仕組みや文化があるのでしょうか?
高山さん:小さなお子さんがいると、急なお迎えや体調不良は常に起こりますよね。私自身も育児を経験しているので、スケジュールに『お迎え』『予防接種』なども普通に入れています。
トップである自分がそうしていることで、他のメンバーも気兼ねなく予定を共有できる。互いに見える形にすることで、休みにくさを無くしたいと思っています。
サポートや環境で「助かった」と感じた場面で、特に印象に残っていることは何ですか?
貝塚さん:上の子の授業参観のとき、一時間だけ中抜けさせてもらって仕事もイベントも両方できたのが本当に助かりました。
また、子どもが熱を出して学校から電話が来たときも、「すぐ行けます」と言えたこと。それは子どもにとっても私にとっても大きな安心でした。

制度・ルールの考え方
現場の声を聞きながら制度を整えた具体的な事例や、制度づくりで迷った際の判断について教えてください。
高山さん:制度は社員を縛るものではなく、働きやすくするためのものだと思っています。
例えば交通費精算の締め日を厳しく決めるのではなく、決算までに処理できれば問題ない。
健康診断も本人が受けたい病院で自由に受けられるようにしています。
新しい制度を作るときは、独断では決めません。
みんながどう考えるかを聞き、納得できる形に落とし込むことを大切にしています。
会社のビジョン・想い
起業前の2社での経験から学んだことを、現在の会社で具体的にどう活かしていますか?
高山さん:1社目は勢いがある反面、人がどんどん辞めていく環境でした。
2社目は自由だけど、会社としての方向性がなく、行き当たりばったりになってしまう面もあって。
この2つの経験から、「目標は持ちながらも、安心して働ける会社にしたい」と思いました。
ストレスなく、自分のペースで働ける場所であること。そのうえで前に進める会社を目指しています。
社員の「やりたいこと」を尊重する中で、日々の意思決定やチーム運営に具体的にどのように反映させていますか?
高山さん:『これをやりたい』という声にはできる限り応えたいと思っています。
必要な予算があれば調整するし、実現に向けてバックアップします。
スピードよりも本人のペースを大切にしながら、長く働ける会社にしたいんです。
現在の環境で「できることが増えていった」と感じた具体的な業務やエピソードはありますか?
貝塚さん:最初は開発ソフトの操作だけで精一杯でしたが、今は新しく追加した機能の仕様をまとめて共有したりして、感謝の言葉をいただくこともあります。「現場に貢献できたんだ」と実感できる瞬間です。
今後の展望
ご自身がレンタルオフィスを活用する経験から、社員にどういった働き方のヒントや提案をされていますか?
高山さん:自宅だと子どもが帰ってきて会議がしづらいこともありますよね。
私自身は集中するためにレンタルオフィスを活用しています。
メンバーが出社したいという声があれば、人数に合わせて柔軟にスペースを広げられる場所を契約しているので、今後も働きやすい選択肢を増やしていきたいです。
組織の拡大に合わせて自由な働き方を整備する際に、課題や注意している点は何ですか?
高山さん:コミュニケーションが一番の鍵ですね。
リモートと出社のメンバーが混在すると、どうしても摩擦が生まれることがあります。
だからこそ、トップである自分がその間に入って調整し、誰も孤立しない組織をつくりたいと考えています。
今後、チームへのサポートや貢献を意識して取り組みたい具体的なことは何ですか?
貝塚さん:これまでは『報連相』を大事にしてきましたが、今後は自分からも積極的にサポートできる存在になりたいです。限られた時間でも成果を出せるよう、関われる範囲を広げていきたいと思っています。

読者へのメッセージ
はたママprojectの読者(=子育てと仕事を両立している方々)に向けて、お二人からメッセージをお願いします。
高山さん:私自身もそうですが、コロナ禍を経て、リモートワークが当たり前になり、子育てと仕事の両立は大きくしやすくなりました。
例えば営業職の方でも、お子さんの急なお迎えや、少し家にいてあげたいという状況があったときに、移動時間をかけて訪問するのではなく、自宅からウェブ会議で対応するという選択肢が取りやすくなっています。
大切なのは、無理のない働き方を選ぶこと。
家庭と仕事のバランスを取りながら、自分や家族が笑顔でいられる日々を大切にしてほしいと思います。
貝塚さん:子育てと仕事の両立は、思うようにいかない日もありますよね。でも、それでも毎日を続けているだけで、本当に頑張っていると思います。
私自身、「完璧にやらなきゃ」と力が入りすぎていた時期がありましたが、「いま自分ができることを大切にする」と切り替えてから、気持ちがとても軽くなりました。
無理をしないこと、周りを頼ること。
この2つを意識するだけで、働き方も子育ても前向きに捉えられるようになります。
同じように両立を頑張っている皆さんも、どうか自分を責めず、家庭も仕事も大切にできる日々を歩んでいってほしいです。
編集後記

子育てしながら働くことは、大変さと同時に多くの学びももたらしますよね。
その中でも「相談していいんだ」と思える環境が、さらに挑戦する余白をつくる。お二人の言葉から、そんな働き方のヒントをたくさんもらいました。
誰かが困ったときに誰もが自然と手を伸ばせる、理想的な組織が増えるといいですね。
関連リンク
株式会社エクレアラボ
https://ecrea.co.jp/












役職:代表取締役
ご経歴:国内最大手SFAメーカーに新卒で入社、その後、小規模なSFAメーカーの営業部長を経て、エクレアラボを設立。
エクレアラボでの社長就任年:2014年
居住地:東京都