【在宅ママインタビュー】やりたいことは口に出す!それが夢を叶える秘訣 ライター兼はぴはぴ編集長 平田麻子さん・前編

平田さんTOP前編

在宅・フリーランスという働き方を選択した”働くママ”への「在宅ママインタビュー」。
今回は横浜と川崎のママたちをつなぐフリーペーパー「はぴはぴ」のライター兼編集長の平田麻子さんが登場。
前編は、平田さんの今までのキャリアやフリーランスを選んだきっかけにについてお尋ねしています。

平田さんプロフィール
名前: 平田麻子
職業: ライター・エディター
一般社団法人ツナグマム 代表理事/フリーマガジンはぴはぴ 編集長
お子さんの年齢:13歳(中学1年)、10歳(小学4年)
居住地:横浜市
平田さんの1日のタイムスケジュール

5:30起床、ストレッチ、メールチェックなど
6:00 夫と息子のお弁当作り、朝食準備、洗濯
7:00 夫が出社。朝食と片付け
8:00 子どもたちが登校。掃除機をかけた後、新聞を読みながらコーヒーブレイク。
9:00 作業開始:WEBの記事更新、原稿執筆、デザイン作業などその日によって案件はいろいろ。
11:30〜13:30 作業中断しジムへ
14:00 作業再開(15時ごろ息子が帰宅→軽食を食べてサッカー練習もしくは塾へ)
18:30 娘を学童もしくは塾へ迎え
19:00 夕食準備
20:00 娘と夕食、片付け、洗濯物を畳む
22:00 息子、夫夕食(帰宅した順にそれぞれ)
23:00 入浴、メール返信や請求書作成などの事務作業
24:00 就寝

平田さんのこれまでのキャリア

 平田さんの今までのキャリアを教えてください。
新卒からアパレルの会社に少しいた後、転職をしてIT企業の広報担当として入社しました。
当時はITバブルが起きている時代。その中でベンチャーであったIT企業の広報担当をしていました。そこではメルマガの執筆やメディアへの対応やサービスのローンチの裏方といった仕事をやらせていただきました。けれど、その会社がITバブルの崩壊とともに倒産!
いよいよ会社がなくなってしまう…という時に、一緒に広報で働いていた先輩に、
「知り合いの会社を紹介するから、そっちへ行きなさい!」
とアドバイスをしていただきました。
そして、私は立ち上がったばかりの制作プロダクションへ転職。
CSRや社会貢献事業にかかわる広告制作会社で、トータルで10年勤続しました。
少数精鋭の会社だったので、なんでもの屋のようにありとあらゆることをしましたね。広報はもちろん、webサービスの企画や写真展のディレクションと、多岐に渡って経験させていただきました。絵本を3冊作ったことも!自分が企画編集という立場で入り、ライターさんやイラストレーターさんをアサインして作らせてもらいました。自分で企画したものを実現できましたし、すごく楽しかった。
私は何より仕事が大好きでしたから。

その後ご結婚されて、出産されたんですよね。
実は社内で妊娠・出産する社員は私が初めて。ありがたいことに、私の妊娠を会社側ではとても喜んでくれて、私が出産してから戻るまでの環境を整えてくださいました。
育休を取得後ワーキングマザー第一号として復帰しましたが、広告業界は出社も退社も遅い。出産する前は、締め切り前になると始発で帰って、仮眠をとってまた出社するということもありました。当時はそれが当たり前で、私自身もそれを楽しんでいたのです…。
でも、子どもを産んで復職すると、お迎えの問題が発生しますよね。
会社は10時スタートで18時が定時でしたが、勤務時間を30分ずつ前倒ししたいと直談判したら、会社側では快くOKをくれました。
私の働き方はそんな風に変わったものの、周りは何も変わっていない。そうなると、私が出社しても誰も社内にはいないし、取引先も眠っている時間。みんなが出社して、仕事がとても盛り上がってきている時に私は帰宅しないといけなくて…。それが本当に残念でした。
この先もこうなるのかな…、どうするのかな…と悩むように。仕事の一番面白い部分や海外出張というチャンスを後輩に譲らなくてはいけないこともあって、ちょっとモヤモヤしていましたね。
ただ、その状況でも仕事は好きだったんです。そして自分の気持ちをだましながら働いているうちに、2人目を授かりました。
ありがたいことに、会社からは2人目を出産してからも待っているよと言っていただけて。2人目は2010年の8月に出産しました。
下の子がちょうど生後6ヶ月を迎えた頃、育休を利用して、とある資格の勉強のために都内に行くことになりました。下の子はベビーシッターさんの自宅で預かってもらい、上の子はいつも通り保育園に預けました。
下の子をシッターさんに預けた後、都内で震災に遭ってしまったのです。預けたのはその日が初日で、2、3時間で迎えに行きます、と伝えていたのに…。

震災がキャリアを見直すきっかけに

震災によって電車が止まり、都内で足止めされることになって、結局子どもたちに会えたのは次の日の明け方でした。その経験が自分の中でかなり衝撃的な出来事で…。
震災当日は夫が何とかやりくりしてくれて、保育園やベビーシッターさんのご自宅へ迎えに行ってくれました。
そのあと夫婦で話し合いを重ねましたが、夫は接客業だし部下もたくさん抱える立場。もしまた同じようなことがあったとき、現場を部下に任せて自分だけ子どもを迎えに行くのは難しいということになりました。私自身、何かあったら子どもを迎えに行けるところで働きたい、だからこそ働き方を変えたいなみたいな気持ちが出てきていたところでした。子ども2人を抱えて元の職場に戻っても、きっと仕事でのモヤモヤはずっと続くだろうなという気持ちもありましたし。8月の終わりまで育休がまだ残っていたのでどうしよう、どうしようと悩み続け、上司に相談もしました。そして、育休を満了した時に退社させていただくことになりました。

働き方を変える時、戸惑いはありませんでしたか?
仕事自体はものすごく好きなので、会社を辞めて専業主婦になろう、育児に専念しようみたいな選択肢はありませんでした。多分、私って子育てに向いてない(笑)。 子どもとは適度に離れている時間が必要ですね。私のありあまるエネルギーを子どもに全てぶつけてはかわいそうだし!
保育園に行ってもらうためにも、仕事は継続しないといけませんよね。
仕事を辞めようというよりは会社を辞めて違う働き方にシフトしよう、と思いました。

やめると、保育園の登園が継続できない気がしますが…?
やめた次の日から私はフリーランスっていう意識でいましたし、すぐに個人事業主として開業届も出しました 。
 その当時行かせていたのが、横浜保育室という、横浜市が独自の基準で助成している保育園。認可園ではないこともあり、当時はそれほど基準が厳しくなかったので、そのまま継続して通わせることができました。

育児によってキャリアを一旦諦める人も多いと思います。新たに働きたいと思っても、仕事が決まらないから保育園にも入れられない・預け先が決まっていないから仕事も決まらない…という負のスパイラルに陥る人が周りに多い。平田さんのその計画性はどうやって培われたのでしょうか?
計画を立て、しっかり決めていたと言うとすごい語弊があって(笑)。会社を辞めた時点で無職になったというつもりは全くありませんでした。決して手元に何かすごい金脈のような太いお客さんがいるわけではなかったんですけど。無職じゃない!と思っていました。どこか別の会社で雇ってもらおうではなくて、フリーランスと名乗る=何をやってもいい!ということに繋がると思いました。
今考えるとすごく無謀ですけど、どうしようみたいな不安感っていうよりもフリーランスになったから、会社員では出来なかった事も何でもできるじゃん!という、謎の万能感に包まれていて。
フリーランスになって働き方を変えただけと考えていたのでいうスタンスだったので、無職で保育園辞めさせる…という不安はありませんでした。

平田さんのお仕事道具
平田さん愛用の仕事道具

そのポジティブ思考、素敵です!
何か裏付けがあるわけではなかったんですけどね(笑)。

子育て中、ネガティブな気持ちになったことはありましたか?
会社は都内でしたし、昼間の横浜を全然知らなくて。ママ友も周囲にいなかったので、誰とも喋らない日もたくさんありました。第1子が生まれて、しばらくして夫が仕事の都合で、連絡も取れない・いつ帰宅するかもわからないという謎の出張に出てしまったことも原因ですね(笑)。そうなると、本当に誰も話す人がいなくて。
検診で産科の先生に、「かなりひどい状態なので、とりあえずどこかへ出かけなさい!」とアドバイスをされました。
今は子育て支援もかなり手厚いし、スマホで探せば情報をあっという間に取得できますが、私が子育てをスタートさせた頃は違いました。
近所にはあまり赤ちゃんと一緒に出掛けられる場所がなく、電車を乗り換えてベビーマッサージを学びに行きました。育休中で、特にベビーマッサージを仕事にしようとは思っていなかったものの、楽しかったので資格も取得しました。
第2子を出産したあとに、その資格を活かして、ボランティアで小さなベビーマッサージサークルを立ち上げました。フリーランスになったときに、まずはそれを仕事にしてみようと思いついたのです。
それで食べていけるとは思っていませんでしたが、開業届を出す時にはベビーマッサージ講師と書きました。ほかにも執筆や編集、イベントの開催など将来的にやりたいことを全て書き出したのですその時点ではベビーマッサージしか仕事はないですけど、書いたことはいつか全部やろう!と。それがフリーランスとしての最初の一歩だったかも。

前職からのお仕事の紹介はあったのでしょうか?
相談に乗っていただける方はたくさんいらっしゃったのですが、前の会社から仕事を持って独立、ということは頭になかったんですよね。

それは全て新規でやろうと思ったからでしょうか?
やめる!と決めたから、やめますって(笑)。今考えれば少しもったいない気もしますけどね。今考えるとかなり無計画でやめましたねー。

マッサージ教室の運営はどうでしたか?
マッサージ教室の看板をつけ、レンタルスペースを借りて、スタートしました。思っていた以上に反響がすごく、生徒さんがたくさん集まってくれました。
当時は「横浜・ベビーマッサージ」で検索すると自分のホームページがトップに来ていましたから。前職で培った知識がとても役立ちました!
続けていくうちに、私の才能は「集客」なんじゃないかなと思うように。
その頃、お家で起業する、という主婦の方達が増えてきました。みなさん素晴らしい技術や高い意識をお持ちなのに、集客がうまくいかない、と悩んでいる方がとても多数いらっしゃって。
私はその集客の部分でお手伝いができるのではと思ったのです。それで、ベビーマッサージの教室を運営しながら、起業する方のサロンのチラシやサイトの立ち上げの仕事もするように。当時は起業家の向けのサービスは少なかったですしね。
子連れで通える教室やサロンを運営している起業ママたちのお手伝いをするなかで、たくさんの情報をコンパクトにまとめて発信できたら子育て中のママにも届きやすくなるのでは、という想いが出てくるようになって。そこで発足させたのがフリーマガジン「はぴはぴ」です。
後編に続きます!

平田さんが発行されているフリーマガジンとオンラインコミュニティーの情報はこちらから↓
フリーマガジン はぴはぴ
オンラインコミュニティ ツナグマム