テクノロジー×ヒューマンケアで「働きやすさ」を実装する ~株式会社MBKデジタル 野村 公代さん・岩田 明久さん~

2025年4月1日にLegolissとHogetic Labが合併統合し誕生した「株式会社MBKデジタル」。
フレックスタイム制/ハイブリッド勤務、徹底したテキスト文化、そして社内AIツールの活用――。育児や私生活と仕事の両立を後押しする仕組みと風土を持つ同社で活躍する、野村 公代さん(旧Legoliss所属)と岩田 明久さん(旧Hogetic Lab所属)に、入社の背景から日々の工夫、男性育休のリアル、ジェンダーにとらわれないキャリア観までを伺いました。

野村 公代さん(旧Legoliss所属)のプロフィール

職業:執行役員 マーケティングソリューション事業担当 
お子さんの年齢:1歳
居住地: 東京
勤務形態: フレックスタイム制、リモート・出社ハイブリッド勤務

岩田 明久さん(旧Hogetic Lab所属)のプロフィール

職業: データアナリティクス事業部マネージャー
お子さんの年齢:長男5才、次男3才、三男1ヶ月
居住地:大阪
勤務形態:フレックスタイム制、フルリモート勤務

入社のきっかけ

どのような背景や想いで入社を決めましたか?

岩田さん:前職の同僚が独立して会社をつくっていて、そこに最初は副業で関わってたんです。自分の専門性がデータ分析なんですけど、それをただ数字を出すだけじゃなくて、クライアントの事業を前に進める“武器”として実装していきたいなと思っていました。「何を分析するか」「どう事業に効かせるか」っていうところから携われるのが面白いと思って、正社員として入社を決めたんです。

野村さん:前職でお世話になった上司が今の会社の前身にいて、その方から声をかけてもらったのがきっかけです。ちょうど転職を考えていて業界を変えることも頭にあったんですけど、「やっぱりもう一度この上司と働きたい」という気持ちが強くて最終的にはその想いが勝って入社を決めました。

「この仕事がしたい」と思った原動力や、共感した会社の価値観はありましたか?

岩田さん:分析のスキルをただ提供するんじゃなくて、クライアントの経営や事業の成長にちゃんとつながる形でデータを活用したいと思ってました。「どの観点でデータを見るのか」とか「その結果をどう活かすのか」っていう設計のところから関われると、分析がただのレポートじゃなくて実際のアクションにつながるんですよね。そこを実現したいという気持ちが強かったです。

野村さん:当時から「データを活用して世の中を良くしていこう」という価値観を会社が掲げていて、その理念にすごく共感したんです。それが入社を決める大きな後押しになりました。

現在の働き方と工夫

出社とリモートのバランスや、一日の時間の使い方で意識していることはありますか?

岩田さん:私は大阪勤務なので、ほとんどがフルリモートです。月に数日だけ東京や顧客先に出張する感じですね。朝は集中したい業務をまとめてやって、午後は打ち合わせや意思決定に時間をあてています。夜は家族との時間を優先して、必要なときは早朝に仕事をするようにしています。成果が出ていれば時間の裁量がきくので、フレックスと組み合わせてすごく働きやすいなと感じています。

野村さん:私は週3日出社で週2日はリモートです。リモートの日は子どもの送り迎えがあるので、だいたい9時から18時勤務。出社の日は9時半くらいから始めて、終わりの時間は仕事の状況次第ですね。最近フレックス制度が導入されたので、お迎えのあとに仕事を再開するなど、自由に時間を調整できるようになったのは本当に助かっています。

補足:株式会社MBKデジタルの出社推奨日ついて
水曜は全社の出社推奨日で、部門横断の交流や清掃を通じたコミュニケーション施策も行われています。

岩田さんへのご質問です。朝の時間にどんな業務を回していますか?

岩田さん:やっぱり朝が一番集中できるので、資料作成とか分析の設計、あとは考えを整理するような仕事をまとめてやるようにしています。日中はどうしても打ち合わせややり取りが多くなるので、頭を使う作業は朝に持ってくるように意識しています。

野村さんへのご質問です。出社とリモートで仕事の進め方や集中度に違いはありますか?

野村さん:リモートの日は子供の送り迎えで一度仕事が途切れるのですが、その分集中して作業を進められる感覚があります。出社の日はやはり同僚との会話や打ち合わせがしやすく、コミュニケーションのメリットが大きいです。それぞれに良さがあると感じています。

テクノロジー活用による働きやすさ

ご自身の業務で「効率的になった」「無駄な作業が減った」と感じることはありますか?

野村さん:簡単なところでは、自社プロダクトの「AI Craft」というノーコードでAIアプリを作れるものがあって、それを利用することが多いです。例えば議事録作成マシーンは精度が高く、内容をサマリーしてくれるので、メモを取らなくても会議に集中できます。チームの分析業務の中でもAIを使って効率化している部分があります。社内のルールを確認したい時は「議事録作成マシーン」に聞けば答えてくれるので、いちいち調べる手間も省けています。AIでベースを作っても必ず人間が責任を持ってアウトプットまで持っていく、という意識が徹底されていて、“人間がAIを使っている”という感覚があります。効率化の実感はとても強いですね。

岩田さん:私は議事録からタスクを抽出したり、分析設計や資料作成にAIを活用しています。AIが初稿を出してくれるのでスピードが格段に上がって、その分をブラッシュアップに充てられる。結果的に生産性が大きく向上したと感じています。

技術だけでなく、人からのサポートで助けられたことはありますか?

野村さん:社内のコミュニケーションツールを選定するときに、Slackを強く推奨して導入してもらいました。その中で「まじで雑談」というチャンネルを作っていて、本当にどうでもいいようなことを話しているんですけど、すぐにコメントやスタンプで反応してもらえるのがうれしくて。ちょっと笑えたり癒されたりして、すごく助けになっています。

岩田さん:家族が急に熱を出したときに、直前でも休みを取らせてもらえたり、私が体調を崩したときには顧客会議を同僚が代わりに仕切ってくれたりしました。そういうサポートに本当に助けられましたし、自分も同じようにチームの誰かを支えられるようにしたいと思っています。

育児休暇や職場のサポート体制

育休・復帰にあたって、職場から受けた支援やありがたかった配慮があれば教えてください。

野村さん:復帰のときに助走期間をいただけたのが本当にありがたかったです。家事や育児と仕事のバランスを取りながら、スムーズに本格復帰できました。7月に出産して、年末年始くらいに保育園に入れたら復帰するつもりだったんですが、なかなか空きがなくて。会社に相談して、翌年1月から短時間リモートで業務を絞る形で復帰させてもらって、4月に入園してから本格復帰しました。私の希望に合わせて柔軟に対応していただけたので、ライフイベントがキャリアのブレーキにならなかったと感じています。

岩田さん:復帰のときにみんなが「おかえり」って歓迎してくれたのがすごくありがたかったです。業務や権限の委譲にも協力してくれて、そのことでチーム全体の業務能力も上がったと思います。

男性の育児休暇について、ご自身または周囲の実例を踏まえて感じることはありますか?

岩田さん:男性の育休は、制度があるだけじゃなくて「実際に取れる」という文化や雰囲気が大事だと思います。会社やリーダーが率先して取得していると「自分も取っていいんだ」と思えるし、休んでも仕事が回るような仕組みづくりやチームづくりが重要だと感じています。そういう環境があれば、安心して育休を取れるようになるはずです。

野村さん:夫が息子の出産後に1か月育休を取ったんですが、それが本当に助かりました。出産時にトラブルが多くて、退院後も経過観察や通院が必要な状況で、私自身も体調がギリギリだったんです。そんな中で1か月家にいてくれて、育児も一緒にできたのは大きかったですね。夫自身も、1か月間ずっと子どもと過ごせたことを喜んでいましたし、成長を間近で見られたのは良い経験だったと思います。おむつ替えやミルク、寝かしつけも同じタイミングで覚えてくれたので、その後も安心して育児を任せられました。私が仕事に復帰するときにもスムーズでした。

「2人を同時に寝かせるときは、両手でパタパタってするんですよ」
——岩田さんの実演に、野村さんも思わず笑顔。3児の父である岩田さんの、温かなひと幕。

性別にとらわれないキャリア形成

性別に関わらず多くの方が活躍していると伺っています。性別を意識せず働ける職場環境や、その中で感じる安心感について教えてください。

岩田さん:業務の中で「男性だから」「女性だから」と意識したことはないですね。むしろ、顧客に価値を届けるためにどう成果を出すか、そのためにチームで協力できるかが大事です。健全に成果を出すことが当たり前の雰囲気があって、そのことが安心感につながっていると感じます。

野村さん:私も同じで、働く中で性別を意識しなければいけない瞬間や不自由さを感じたことが一度もありません。だから自分自身も、周りの方々に対して性別を意識して働いたことがないんです。そうやって性別にとらわれずに働ける環境でいられること自体が、実はとても幸せなことなのかもしれないなと思います。

育児や仕事の両立、復帰、テクノロジーの活用など、働きやすい環境が整っている中で、これまで特に大変だったことや苦労したことはありますか?どのように乗り越えられましたか?

岩田さん:子供の体調不良などで時間が“玉突き”のようにずれることは大変です。その際はフレックスや早朝稼働で調整しました。大阪への拠点移動も、家族支援のために会社が柔軟に対応してくれました。

野村さん:産前産後で可処分時間が激減。出社日に外出や顧客面談を集中させるなど、効率的に働くよう意識しました。保育園からの呼び出しリスクを見越し、事前にチームへ共有するなど工夫しています。

今後の展望や伝えたいこと

今後、どのような働き方をしていきたいですか?

岩田さん:これからも家族との時間は大切にしたいと思っています。その一方で、仕事では結果を出すことに妥協したくありません。家庭も仕事も、どちらかを犠牲にするのではなく、両立させたい。実際にこの会社で働いていて「サポーティブな環境があれば両立は可能だ」と実感しているので、その環境の中でしっかりやり切っていきたいです。

野村さん:大きな不満があるわけではありませんが、やはり育児をしていると働ける時間が限られたり、子どもが風邪をひいて保育園に行けなかったりと、突然働けなくなる不安は常にあります。それでも効率化を工夫して、限られた時間を大切にしながら働き続けたいと思っています。私自身がこうして働けているのは、家庭の協力と会社の理解があるからです。だからこそ今後は、育児や介護などで休みが必要な方が、より安心して休めるような環境や組織づくり に関わっていきたいと考えています。

同じように両立を目指す方や読者に向けて、伝えたいメッセージがあればお願いします。

岩田さん:家庭と仕事の両立は確かに大変です。でも、協力してくれる会社やチームがあれば実現できます。私自身、両立は「無理だ」と思ったことはありません。関心を持っていただけたら、ぜひカジュアル面談に来てください。実際の雰囲気を感じてもらえれば、「自分も両立できる」と思っていただけるはずです。

野村さん:私も、両立は簡単ではないと感じています。思い通りにいかないことも多いですが、一人で抱え込む必要はありません。周りに相談すれば必ず支えてくれる人がいます。無理をしなくても、続けていける働き方は見つけられると思います。私の体験からも、安心して働ける環境は必ずあると伝えたいです。

株式会社MBKデジタルとは?人事採用担当者様にお伺いしました。

御社の事業内容と、事業の強み・特徴について教えてください。

株式会社MBKデジタルは、「データとAIの力で志をカタチに」をミッションに掲げ、企業の意思決定を進化させることを目指すデータソリューションカンパニーです。

私たちの強みは、戦略を立てるだけでも、ツールを導入するだけでも終わらず、成果が出るまで現場に伴走し、実装までやり切る姿勢にあります。分析・テクノロジー・実装力・伴走力を掛け合わせることで、企業の「意思決定の質」を根本から高めていきます。

事業は大きく3つの柱から成り立っています。

  • データ活用コンサルティング・分析支援

経営と現場をつなぐ戦略立案やBI構築を通じて、筋の通ったDX推進を実現します。

  • マーケティング施策実行・テクノロジー実装支援

デジタル広告・マーケティングオートメーション・CRM・SNS活用から生成AIやBIツール導入、国内外アドテクツール導入まで、LTV最大化に向けた施策を支援します。

  • 内製化支援・育成体制構築

「自分たちの意思で意思決定できる状態」をゴールに、組織の自走力を高めます。

さらに、独自プロダクトとして、業務に活かすノーコードでAIアプリを作成できる「AI Craft」や、誰でも使いやすいBIツール「BI Suite」どを展開しています。仕組みとテクノロジーの両面から、再現性と持続性のある成長を後押ししています。

「意思決定が変われば、企業が変わる。」
その瞬間を生み出すために、MBKデジタルは今日もクライアントとともに挑戦を続けています。

企業として大切にしている価値観やカルチャー(ミッション・ビジョンなど)があれば教えてください。

MBKデジタルはデータとAIの力で志をカタチに」をミッションに掲げています。
その根底にあるのは、社員一人ひとりが自分らしく働きながら挑戦できる環境を大切にするカルチャーです。

私たちは「成果を出すこと」と「ライフイベントを大切にすること」を両立できる組織を目指しています。実際に、男性マネージャーや女性役員が育休を取得し、復帰後にむしろ活躍の幅を広げている事例もあります。育休はキャリアのブランクではなく、新しい視点や成長を得る機会であると考えています。

また、テクノロジーや仕組みを活用し、時間や場所にとらわれない柔軟な働き方を実現。リモートや非同期のコミュニケーションを組み合わせることで、限られた時間でも高い成果を出せる環境を整えています。

「人を信じ、任せ、応援する」──。

そんなカルチャーがあるからこそ、社員一人ひとりがライフステージの変化をポジティブに受け止め、キャリアを止めずに挑戦を続けられるのです。

株式会社MBKデジタル
https://www.mbk-digital.co.jp/

補足:株式会社MBKデジタルの制度、ワークスタイルについて
<制度例>
・フルリモート勤務(出社、リモートを柔軟に選択可)
・フルリモートでの時短勤務
・フレックスタイム制
・事業部横断ランチ支援制度

<ワークスタイル例>
・slack / 社内外会議AI Craftを利用した議事メモ&next step即時共有

様々な年代や家族の形があるため改めて福利厚生について全社員アンケートをとりました。今後もワークスタイルや制度を工夫して進化して行きます!

編集後記

はたママ編集部

今回のインタビューでは、AIやデータ技術を活用した効率化の話から、家族やチームに支えられた経験、そして育休や制度の活用まで、幅広いお話を伺いました。印象的だったのは、お二人とも「家庭も仕事も諦めない」という軸を持ちながら、それを支える環境や文化に感謝されていたことです。

また「性別にとらわれないキャリア形成」についてのやり取りでは、岩田さんは「成果を出すためにチームで協力できる安心感」、野村さんは「性別を意識しないこと自体が幸せ」と話され、互いの言葉に深く共感されていました。性別を超えて協力し合える“空気感”が組織に根づいていることを、会話の中から強く感じました。

働きやすさは、制度だけでなく、テクノロジーの力と、そこで一緒に働く人々の文化や姿勢に支えられています。AIが業務を効率化し、人のサポートが安心感を生み出す。この両輪があるからこそ、家庭と仕事の両立が現実のものになるのだと実感しました。