Firebase CLI を使ってみる
Firebase の設定を行う場合、ブラウザを使う方法 (Firebase コンソール) と、コマンドラインツール (Firebase CLI) を使う方法があります。
今回は、Firebase CLI の簡単な使い方について書いてみたいと思います。



導入方法
npm コマンド (Node.js) をまずインストールする必要があります。
OS によって方法は異なりますが、例えば Windows の場合、Node.js 公式サイトにインストーラがありますので、それを使用すると良いと思います。
npm コマンドを使えるようにしたら、コンソールを開いて、以下のコマンドを入力します。
$ npm install -g firebase-tools
これによって、Firebase CLI がインストールされます。
試しに、以下のようにコマンドしてみると、使用方法一覧が表示されます。
$ firebase
もし、コマンドが見つからないというエラーが表示された場合、環境変数の設定が反映されていないかもしれません。その場合は、エクスプローラの再起動などを試してみてください。
また、以下のようにコマンドすると、バージョン番号が表示されます。
$ firebase --version
ログイン
Firebase CLI (firebase コマンド) を使って、Firebase にログインしてみます。
まず最初に、適当な場所に、作業用のフォルダ (プロジェクトフォルダ) を作って下さい。
そして、そのフォルダに移動します。
Firebase にログインするには、以下のコマンドを実行します。
$ firebase login
するとブラウザが起動して、Firebase アカウントのログイン画面が表示されます。
アカウントを選択して、ログインして下さい。
(もし Firebase アカウントがない場合は、Firebase コンソールから作成して下さい。)
コンソールに Success と表示されていれば、ログインに成功しています。
$ firebase logout
とコマンドすることで、ログアウトできます。
プロジェクトの開始
作業を開始する場合、まず最初に現在のフォルダを初期化するために、以下のコマンドを実行します。
$ firebase init
このコマンドは会話形式で進行していきます。
まず、どのサービスを使いたいかを質問されます。
Firebase CLI から使用できるサービスは、Cloud Firestore/Cloud Functions/Firebase Hosting/Cloud Storage/Realtime Database といったものがあります。
使いたいものをスペースキーで選択して、エンターで決定します。
次に、どのプロジェクトを使うかを尋ねられます。
ここで新しくプロジェクトを作ることもできますが、予め Firebase コンソールから作っておくこともできます。
次に、例えば Hosting を選択した場合、Hosting の設定について尋ねられます。
ホスティングするファイルを格納するフォルダ名を答えます。
デフォルトでは、public となっています。
また、SPA にするかどうかを尋ねられます。デフォルトでは、NO になっています。
コマンドが完了すると、complete と表示されます。
Hosting の初期化を行った場合、カレントフォルダに、ホスティング用のフォルダが作成されています。
ローカルでの実行
Firebase CLI を使うことで、ローカル環境で Firebase の動作をエミュレートしてテストすることができます。
例えば、ホスティングのテストを行いたい場合、以下のようにコマンドします。
$ firebase emulators:start --only hosting
ローカルサーバの起動が完了すると emulators started のように表示されます。
表示されたローカルのURLをブラウザで開くことで、サービスの動作をチェックすることができます。
エミュレータを停止させるには、コンソールで Ctrl+C を入力します。
プロジェクトの管理
現在ログインしているアカウントに紐付いている Firebase プロジェクトの一覧を表示します。
$ firebase projects:list
ここで (current) と表示されるプロジェクトが、カレントのプロジェクトです。
デプロイなどを行った場合、このプロジェクトに対して実行されます。
$ firebase use <project_id>
上記のようにコマンドすることで、カレントのプロジェクトを変更できます。