自動で送られるイベントとは?
Firebase には、logEvent() を用いて任意の位置から送るイベント (これをカスタムイベントと呼びます) の他に、Firebase が自動で送るイベントもあります。
自動イベントは、ユーザーがアプリで特定の操作を行うことで送られます。以下のリンクが公式のドキュメントです。
first_open はアプリをインストールし、初めて起動したときに送られるイベントです。
app_ で始まるものは、アプリに関する基本的な操作で送られるイベントです。
app_exception は、アプリがクラッシュした際に送られるイベントです。これは開発者にとって重要なイベントではないでしょうか。ただし、このイベントを発生させるには Firebase Crashlytics SDK を、アプリのプロジェクトにインストールする必要があります。
Firebase Crashlytics は、アプリのクラッシュを自動的に集計してくれるツールです。
集計された情報は、Firebase コンソールの左側メニューの Crashlytics を選択すると表示されます。クラッシュした頻度だけではなく、クラッシュしたソースコードの位置や例外名なども表示されるので、大変便利だと思います。
app_exception のように、特定のSDKを導入することによって送られるようになる自動イベントがあります。以下では、その様な自動イベントを幾つか紹介したいと思います。
ダイナミックリンクによる自動イベント
dynamic_link_ で始まるものは、ダイナミックリンクに関するイベントです。
ダイナミックリンクとは、Firebase が提供するディープリンクのサービスです。
ディープリンクの仕組みは、Android と iOS にそれぞれありますが、それらをまとめて扱うことができます。
dynamic_link_ イベントを発生させるには、Firebase Dynamic Links SDK を、アプリのプロジェクトにインストールする必要があります。
例えば、dynamic_link_app_open イベントは、ユーザーがダイナミックリンク経由でアプリを起動したときに送信されます。ダイナミックリンクをユーザーがどのくらい利用しているのかが分かる、便利なイベントではないでしょうか。
プッシュ通知による自動イベント
notification_ で始まるものは、プッシュ通知に関するイベントです。
Firebase でのプッシュ通知のサービスを、Firebase Cloud Messaging (FCM) と呼びます。
notification_ の自動イベントを発生させるには、FCM SDK をアプリのプロジェクトにインストールする必要があります。
FCM から送られたプッシュ通知を、フォアグラウンドにいるアプリが受信した際は、notification_foreground イベントが発生します。また、ユーザーが通知欄のプッシュ通知を開いた場合は、notification_open イベントが発生します。
アプリ内広告による自動イベント
ad_ で始まるものは、アプリ内広告に関するイベントです。
例えば、ad_impression イベントは、アプリ内に広告が表示された際に送られるイベントです。ユーザーが広告を開いた際は、ad_click イベントが送られます。ユーザーがリワードを獲得した際には、ad_rewardイベントが送られます。
これらのイベントを発生させるためには、Mobile Ads SDK をアプリのプロジェクトにインストールする必要があります。また、AdMob にプロジェクトを作成し、Firebase のプロジェクトとリンクする必要があります。



SDK の導入方法や設定については上記のドキュメントなどを参照して下さい。
ad_impression などのイベントによって、ユーザーのアプリ内広告の利用傾向を把握することができます。