「私には何も残ってない」それがライターになるきっかけだった

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在宅で働くママの一日の暮らしぶりや仕事内容、リアルな本音などを紹介していく「在宅ママインタビュー」。今回は、Webライターとして、このプロジェクトの専属ライターも務めるO山さんです。

在宅ママインタビュー

■プロフィール

名前:O山さん

年齢:40歳

職業:Webライター

お子さん:4歳4ヶ月

居住地:神奈川県

ワークスタイル:パート+在宅+時短/週4or5日・1日3~4時間程度

■簡単な経歴

2003年 大学卒業

2005年 結婚

2008年 夫と世界一周の旅へ(約7か月間)

2011年〜 ライターとしての活動を始める

2015年 息子を出産・在宅でライティングの仕事を開始

2020年 株式会社シンプルメーカーにライターとして入社


■1日のタイムスケジュール

5時半:起床

6時: 子どものお弁当・朝食作り(余裕があれば晩ご飯の下ごしらえ)

7時:夫と子ども起床、夫と子ども朝ごはん開始

  (その間に、できる限りの家事をする)

7時半過ぎ:夫が出勤、息子の身支度を済ませる

8時半:子どもを幼稚園へ送る

9~10時:仕事開始

13時〜15時:仕事終了・子どものお迎えへ(延長がある時とない時で変わります。) その後公園で遊ぶ’(長い時は16時くらい…)

17時半:夕飯

19時:入浴、歯磨きなど寝る準備

21時頃:子ども就寝、私は読書などの自由時間に突入!


ある日、「私には何も残っていない」と焦りを感じ始めた。

―まずは、O山さんの仕事内容を聞かせてください。

O山さん:

2011年よりライターとして活動しています。2020年より、株式会社シンプルメーカーに入社し、この『働くママ応援プロジェクト』のライターとして活動しています。

―そもそもO山さんがライターになったきっかけは何だったのでしょうか?

O山さん:

大学を卒業してからは、ずっと事務職の仕事をしてきました。私が大学卒業した2003年は就職氷河期で、仕事を選ぶのも難しいときでした。かつ、当時は海外への強い憧れがあったので、お金を貯めて世界に出たいという思いがありました。なので、仕事内容には特にこだわっていませんでした。事務職を選んだのも、これまた海外に行くために英会話教室に通いたかったからなんです。「きっちりと定時で終われる」という条件で探したときに見つかったのが事務職のお仕事でした。

―海外に行くという目標に向けてまっしぐらだったんですね。

O山さん:

はい。結婚・引越しと同時にその会社は辞めましたが、その後も他で事務の仕事を続けていました。結婚後、夫婦で叶えたい夢の一つに「世界一周旅行」があったので、それを達成するまでは働き続けました。

―そして、2008年に念願だった「海外へ行く」という夢をかなえられたんですね。

O山さん:

旅行を機に会社は退職し、海外には7ヶ月ほど行っていました。

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世界一周旅行でのひとコマ

O山さん:

帰国してから2ヶ月後にまた事務職を始めて、数年が経過していて、特に不安に思っていたわけではありませんでした。けれど、周りの友人たちの姿を見て、急激な焦りが出てきました。

というのも、私の周りには育児をしながら経済的に自立されている女性が多かったり、男性の友人も仕事しながら勉強していたりと、皆がどんどんキャリアを積んでいたんですね。その姿を見聞きしながら、いざ自分のこれまでを振り返ると、『私は今までいくつもの事務の仕事を続けてきたけれども、それらは何かが形として残るわけではない。』『みんなは着々と自分の道を築いているのに、私には何も残っていない。』『自分に誇れるようなものがない。』と、自己嫌悪に陥ったんです。人生の目標だった世界一周はかなえたけど、次は何するの? と若干燃え尽き症候群だったのかもしれません。

そこで、事務職を続けながらできる仕事がないかとインターネットで探したところ、見つけたのがアプリのレビュー記事を書く仕事でした。それまで、仕事でライティングの経験は全くありませんでしたが、もともと文章を読むことや書くことは好きでしたし、何よりも「ライティングならば自分が書いた物が残る!」と興味がわいたので、さっそく応募しました。

―そこからO山さんのライターとしての道が開かれたんですね。

会社勤めの時、原稿は真っ赤がデフォルト。でも厳しくも楽しい時間だった。

O山さん:

その仕事が決まってからは、日中は会社に出勤して事務の仕事をして、夜や休みの日に自宅で書くという生活になりました。アプリのレビュー記事は、1ヶ月につき大体15本を作成していました。

―ライティングにあたっては、何か勉強をされたのでしょうか?

O山さん:

特別なことはしていないんですが、前よりもさらに本を読むようになりました。あとは、とにかく書く本数を積み上げながら、経験を増やしていきましたね。

その後は、ライティングの仕事が楽しくなってきたので、事務職からは離れ、ライティングの仕事に専念するようになりました。

―アプリのレビュー以外にどういったお仕事をされたのでしょうか?

O山さん:

まずは、知人の紹介で出版社のライティングの仕事を紹介してもらいました。そこでは、健康や美容に関するコラム記事を書いていました。その仕事は業務委託でしたので、他にも色んな仕事を探しては行ってきました。例えば、横浜に住む女性向けのサイトに掲載する記事の取材やコラムの執筆をしていた時期もあります。取材先をピックアップして、アポ取り。そこから撮影を含んだ取材を一人でこなしました。今思うと…必死でしたね!

また、未経験可で募集していた企業広報の部署で働いたこともあります。そこはアプリ開発を行っている会社で、アプリリリースに関するプレスリリースやメールマガジンなどを作成していました。私以外に2名の先輩スタッフがいたのですが、いずれもライティング経験が豊富な方でしたので、結構しごかれましたね(笑)。当時の私と言えば、とにかく締め切りに間に合わせるのに必死で、質よりもスピード重視で記事を作っていたこともありました。なので、そのたびに「書けばいいというものではない」「とにかくたくさんの本を読むように」と徹底的に指導されました。

その後は、美容の通販冊子や販促物を作っている制作会社に転職しましたが、そこはさらに厳しかったですね。原稿は真っ赤、というのがデフォルトでした(笑)。その仕事は忙しくて拘束時間も長く、時には徹夜することもありましたが、長く考えるからこそ出てくる渾身の文章が、フッと頭の中に浮かび上がることもあったんです。経験値が高い先輩方やデザイナーさんとチームとなって1つのものを作り上げていく仕事でしたので、私にとってはとても厳しくも楽しい時間でした。その後は、会社の仕事が激減してしまったので、また別の会社に転職しましたが、この会社と企業広報の会社で得られたことはとても大きかったと、今でも感じています。

―さまざまな環境下でライターとしての経験を積まれてきたんですね。

妊娠を機に自主退職をうながされた。

O山さん:

次に始めた仕事は、流通会社の本社の季刊誌や社内報の編集のお仕事でした。そこには正社員で入社したのですが、しばらくして私の妊娠が発覚しました。そのことを会社に告げると、上司からやんわりと自主退職を促されました。

ライターとして色々な経験を積んでいる一方で、やはり福利厚生を考えて正社員で働きたいという思いがあり、そんな中でやっと正社員で採用されたお仕事だったので、その時はショックが大きすぎて…。胎教に良くないなと思いつつ、退職を促された日の真夜中に、大号泣しました。でも、ゴネて戻ったとしても居心地が良いわけがないので、退職を選択しました。

―つらい経験をされましたね。

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O山さん:

2015年に出産してからは、1年ほど働かない日々が続きました。ただ、出産以降、ますます「書きたい」という思いが強くなっていったんですよね。

子どもの成長を見守るのは楽しいけれども、子育てだけをしていると、どことなく社会と分断された感が否めず、書くことで自分の居場所を確保しようとしていたんだと思います。もちろん、経済面での焦りやブランクを作りたくないという理由もありました。

なので、産後2ヶ月には以前にお付き合いがあった会社の仕事を再び請けるようになりました。しかし、そのお仕事も次第に途切れるようになっていったので、再び求人情報をチェックして仕事探しを始めていました。ただ、いざ面接にこぎつけるも、自分の希望条件と相手が求める条件が合わないことが多く、なかなか仕事は決まりませんでした。そして、ようやく見つけたのが、この『働くママ応援プロジェクト』を運営する株式会社シンプルメーカーのお仕事でした!ありがとうございます(笑)。

―入社されたのはインタビューの3週間前ですが、すでにライターとしてバリバリ動かれているので、頼もしい存在です!

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たまに都内に出かけると、Googlemapを片手にブラブラします。散歩が私の癒しのひとつです。

在宅ワークを始めるとき、不安よりも「書けること」への嬉しさの方が勝っていた。

―在宅で働くことに抵抗はありましたか?

O山さん:

特に不安や抵抗はありませんでした。在宅での初めての仕事は、まさにライティングを始めるきっかけとなったアプリレビュー記事作成の時ですが、その時は不安よりもライティングできることの嬉しさの方が勝っていました。

以前、在宅のお仕事をする中で、急に依頼元と連絡が取れなくなったことがありました。その時に、「顔も見合わせない仕事というのは、こういう大変さがあるんだな」と実感しました。ただ、現在働いている環境は私を含めスタッフ全員が在宅ワーカーなので、コミュニケーションも徹底されていて、安心して働けています。会社勤めの時よりも密着感があって、まるで仲間がそばにいながら作業している感じがします。

―在宅で良かったと感じることはありますか?

O山さん:

通勤がないことですね。思い立った瞬間に仕事が始められるので、無駄なタイムラグがありません。なので、息子の幼稚園のお迎えの時間ギリギリまで働くことができます。これが会社勤めだったら、予定を逆算して動かないといけないので、その点は楽だと感じますね。

あとは、何か意見を求められた時に、一呼吸おいて連絡が取れるのは良いところだと感じます。その場で顔を突き合わせて話すわけではないので、冷静になって考える時間ができますね。

―逆に、在宅で大変と感じることはありますか?

O山さん:

これは私の失敗談ですが、過去に1人で文章を作りこんで提出したら、全てやり直さないといけなかったことがあるんです。これが会社勤めだったら、その場で細かいニュアンスなどを確認しながら作業できるので、方向性が大きくズレて全修正ということもなかったと思います。自宅作業をする時には、もっと密なコミュニケーションを意識しなければならないと感じました。

―確かに、1人で作業していると、方向性がズレていることに気づきにくいですよね。

在宅勤務という働き方のおかげで自分が好きになった

―家事や育児とはどのようにバランスを取られていますか?

O山さん:

バランスは取れていません(笑)。家事においていえば、掃除がもともと好きではないのと、掃除機などの家電があまり好きではないということもあって、箒を使っています。掃除機みたいに重くないですし、さっと取り出せるので掃除する回数もおのずと増えました。掃除機みたいに使う時間帯を気にしなくて済むのも良いところですね。他にも、炊飯器は持たずに土釜でご飯を炊くなど、惚れ込んだ道具を使うことで、家事を楽しむようにしています。

夫は平日1日しか休みがなく、帰宅も深夜なので、あまり頼ることはできませんが、ゴミ出しや幼稚園への登園の付き添いは担当しています。昔に息子の夜泣きがひどかった時にも、おむつ替えなどをしてくれるなど家事にも育児にも積極的なので助けられています。でも、家族との時間をもっと作って欲しいのが本音ですね(泣)。

あとは、息子には仕事の影響がいかないように意識しています。延長保育に預けるのは週2回までと決めて、できるだけ外でお友だちとのびのびと遊べる時間を作るようにしています。

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息子と遊ぶときは全力投球!
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左・箒とちりとり。どんな時間でもサッと掃除できるのがお気に入りです。
右・鉄瓶。ただの白湯でも美味しく感じる(笑)。夫と私の愛用品です。

―世の中や社会に対して「こうなったらいいのに」と思うことはありますか?

O山さん:

「こうだったらいいな」と不満に思っても、変わらないのが世の中。社会が私の夢や目標をかなえてくれるわけじゃないから、自分の居心地を少しでも良くするために、未来の自分をしっかりイメージして生きていきたいな、と考えています。

強いて言えば…仕事をしていると、なかなか区役所などに行けないので(不便な場所にあることも)、手続きの申請などはオンライン化を促進してくれるとありがたいですね。在宅勤務とは言え、母は時間がいくらあっても足りないんです!

―最後に在宅で働きたいと思っているママたちに向けて、メッセージをお願いします。

O山さん:

私は在宅勤務になってから、子どもと過ごす時間もしっかり取れているな、と安心しています。子どもを幼稚園に送ってから、お迎えの時間まで仕事。その後は公園で一緒に遊ぶのがルーティンですが、1日が終わる頃には「やり切ったぞ!」という達成感で満ちているんですよね。

あとは、一人で働くからこそ、自分でルールを作る必要があると思います。夢中になりすぎて、ひたすらパソコンと向かい合ってしまうことなんてザラだったりするので。

家族との生活のバランスがあるから、何事もほどほどにすることが必要だと思いました。それでも、会社勤めをしていた時ほど無理をしなくなったので、心と身体は疲れを感じにくくなったなと感じています。

日々の生活・仕事・子育てのバランスが取れる在宅勤務という働き方のおかげで、心に余裕が生まれました。そうしたら自分のことを認められて、自信が持てるようになりました。自分がとても好きになりましたね!働きたい・働くママにピッタリな働き方だと思います。

この働き方がもっと社会に広まるような記事を発信できるように頑張ります!

―このサイトでも、O山さんの記事で救われるママたちが沢山出てくるかもしれませんね。そうなることを期待しています!ありがとうございました!

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■O山さんのおすすめツール

・本

宮部みゆきさんはコンプリートしているかも。読むのは主にミステリー。週に2回は息子と図書館に通っています。

・ドラえもんグッズ

小学生の頃から、ずっと大好きドラえもん。頼まれてもいないのに、息子の服までドラえもん。

・ファイル転送、送受信アプリ「Sendanywhere」

写真の送付用に利用しています。スマホで撮影・加工した写真を大量に自分のPCに送付できるので愛用しています。

・癒しグッズ

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左上・ハンドクリームやボディーローション。作業に疲れると塗ってハンドマッサージをしたりします。ハンドクリームもドラえもん。

左下・息子も好き!と言ってくれるジャスミンの香りの香水。作業中にフワッと香ると、癒されます。

右上・フラワーレメディー 自分の気分を上げたい時に使います。

右下・バスソルト 1日の締めくくりに。良い香りに包まれて、息子と楽しく入浴します。

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